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ゴゼンタチバナ(御前橘)とは?花言葉や似た植物との見分け方から育て方まで解説

ゴゼンタチバナ(御前橘)は白く可憐な花を咲かせる山野草で、家紋のデザインに使われることもあります。

本記事ではゴゼンタチバナの花や実の特徴から花言葉や似た花との違いまで解説いたします。

記事後半ではゴゼンタチバナの育て方も紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。

目次

ゴゼンタチバナとは?

ゴゼンタチバナとはどんな野草なのか?

ゴゼンタチバナの基本情報について解説いたします。

ゴゼンタチバナの基本情報
ゴゼンタチバナの名前の由来
ゴゼンタチバナの花言葉

ゴゼンタチバナの基本情報

学名Cornus canadense
英名Bunchberry
和名ゴゼンタチバナ(御前橘)
別名・流通名
科名ミズキ科
属名ミズキ属
原産地日本、環太平洋北部
日本での主な生息地北海道~四国

ゴゼンタチバナの名前の由来

ゴゼンタチバナは、石川県白山の最高峰「御前峰」で初めて発見された山野草です。

さらに秋につける赤い実がカラタチバナに似ていることから、「ゴゼンタチバナ」と名付けられました。

ゴゼンタチバナの花言葉

ゴゼンタチバナの花言葉は、「移り気」「古風」です。

花期になると輪生した葉の中心に白い花を咲かせますが、秋になると赤い実をつけて葉も赤く染まります。

「移り気」という花言葉は、季節によって表情を変えるゴゼンタチバナの様子を表したものと解釈できます。

また、上品な白色の花をひっそりと咲かせるゴゼンタチバナの奥ゆかしい姿は「古風」という花言葉も似合います。

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ゴゼンタチバナの特徴

ゴゼンタチバナの特徴は以下の通りです。

ゴゼンタチバナの自生地
ゴゼンタチバナの花の特徴
ゴゼンタチバナの葉の特徴

花が咲く季節6月、7月
実のなる季節9月、10月
生活型多年草
生活様式常緑
草丈・樹高50〜200mm
葉の形単葉(不分裂葉)
花のつき方頭状花序
花の色
葉の色
繁殖方法種、株分け
日照条件日向~半日陰
水分の必要性必要
土の必要性必要

ゴゼンタチバナの自生地

ゴゼンタチバナは日本の他、北東アジアや北米など環太平洋北部に分布しています。

日本では亜高山帯~高山帯の、針葉樹林下や林縁といった半日陰に自生していることが多いです。

ただし奈良県では「絶滅」、鳥取県では「絶滅危惧Ⅰ類」、愛媛県では「絶滅危惧Ⅱ類」というレッドリストの指定を受けており、国内で自生する個体は減少しています。

ゴゼンタチバナの花の特徴

ゴゼンタチバナは4枚の白い花びらが付いた花を咲かせているように見えますが、花びらに見えている部分は「総苞」です。

総苞とは蕾を包むように葉が変形した部分のことをいい、ハナビラモドキとも呼ばれます。

花にあたるのは総苞の中央部分で、茎先に10〜35個ほど密集しています。

ゴゼンタチバナの葉の特徴

ゴゼンタチバナの葉は花が付く茎に6枚、花が付かない茎に4枚が輪生しています。

また、茎の中ほどに小さな葉が1対付いており、基部に鱗片状の葉もあります。

通常は緑色ですが、秋になると真っ赤に紅葉する姿が特徴的です。

全体的に紅葉する場合もあれば1〜2枚だけ紅葉することもあり、個体によって異なる紅葉の仕方を楽しむことができます。

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ゴゼンタチバナと似た花

左:ゴゼンタチバナ 右:ツマトリソウ

ゴゼンタチバナは、山野草の「ツマトリソウ」と姿が似ています。

両者にはそれぞれどのような違いがあるのか、以下より特徴の比較表と一緒に解説いたします。

<比較表>

比較ゴゼンタチバナツマトリソウ
・頭状花序に10~35個付く
・基部に白い総苞が4枚ある
・単生
・花冠が7裂する
・白色だが時に先端が淡紅色を帯びる
・花が付く茎は6枚、花が付かない茎は4枚が輪生している
・羽状の側脈が2~3対ある
・長さ20mm~80mm、幅10~25mmの楕円形~広卵形
・対生する単葉
・茎の上部ではやや輪生状につく
・長さ20mm~70mm、幅10mm~25mmの広披針形
・球形の核果・赤く熟す球形の蒴果
季節6月、7月6月、7月

ゴゼンタチバナとツマトリソウの違い

ツマトリソウも亜高山帯の林縁などに自生する山野草で、6〜7月に花を咲かせます。

ゴゼンタチバナにおける総苞のような白い部分が花びらで、7裂しています。

花びらは白色をしていますが、個体によっては先端が淡い紅色を帯びることがある点も特徴です。

葉は対生していますが、茎の上部ではやや輪生状に付きます。

ゴゼンタチバナの葉は楕円形~広卵形で丸みを帯びているのに対し、ツマトリソウは広披針形でややシャープな形状をしています。

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ゴゼンタチバナが見れる場所・植物園

ゴゼンタチバナの目撃情報や、生育情報が確認された場所は以下の通りです。

尾瀬沼周辺
蓼科御泉水自然園
栂池自然園
木曽御嶽山
・縞枯山
など

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ゴゼンタチバナの目撃情報

SNS上に寄せられた、ゴゼンタチバナの目撃情報をご紹介いたします。

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ゴゼンタチバナに関するFAQ

ゴゼンタチバナについてよくある質問を集めてみました。

ゴゼンタチバナは実はどんな形をしていますか?

ゴゼンタチバナの実は赤色で球形となっています。

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ゴゼンタチバナの育て方

ゴゼンタチバナのガーデニング情報
ゴゼンタチバナの育て方カレンダー
ゴゼンタチバナの栽培方法

ゴゼンタチバナのガーデニング情報

ゴゼンタチバナは高山の半日陰に自生している野草のため、暑さを避けながら育てる必要があります。

種を販売しているショップは少なく、苗の購入から栽培を始めると良いでしょう。

栽培難易度やや難しい

ゴゼンタチバナの育て方カレンダー

スクロールできます
時期1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
開花
植え付け、植え替え

ゴゼンタチバナの栽培方法

環境・土壌

直射日光が当たらず、風通しの良い置き場で育てましょう。

ただし日当たりが悪すぎると成長しなくなるため、午前中だけ日向になるなど適度に日が差す場所を選ぶことが大切です。

土は市販の山野草用培養土で問題ありませんが、自分で配合する場合は赤玉土に腐葉土と鹿沼土を混ぜ込んだものを使用します。

また、鉢の底に軽石やゴロ石を入れると水はけが良くなります。

肥料

基本的に肥料は不要ですが、株を大きくしたい場合は夏場に緩効性の化成肥料を少量与えましょう。

手入れ

庭植えの場合、水やりは降雨に任せて問題ありません。

鉢植えの場合は土の表面が乾いたタイミングでたっぷりと水を与えましょう。

ただし、冬場の休眠期は余り水を吸わなくなるため、過湿とならないよう注意が必要です。

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まとめ

ゴゼンタチバナは、高山帯~亜高山帯に自生する山野草です。

花期になると白い苞葉が開き可愛らしい姿を見せますが、秋になると紅葉や赤い実でまったく違う表情を見せます。

外見はツマトリソウとよく似ていますが、花や葉の特徴を比較すると区別は簡単です。

高温多湿を避ければ自分でも栽培が可能なので、興味のある方はぜひ育ててみてください。

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