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ハコベ(繁縷)とは?特徴や効能から花言葉や似た花との見分け方まで解説

春の七草として、多くの人々から親しまれているハコベ(繁縷)。

田んぼや畑の道端などで普通に見ることができ、小さな白い花を咲かせるその姿は魅力的です。

本記事では、ハコベの生態や特徴、花言葉などの基本的な情報に加え、似た花との見分け方についてもご紹介いたします。

目次

ハコベとは?

ハコベとはどんな野草なのか?

ハコベの基本情報について解説いたします。

ハコベの基本情報
ハコベの名前の由来
ハコベの花言葉

ハコベの基本情報

学名Stellaria
英名Chickweed
和名ハコベ(繁縷、蘩蔞)
別名・流通名ハコベラ、ヒヨコグサ(雛草)、アサシラゲ(朝白げ)
科名ナデシコ科
属名ハコベ属
原産地日本、ユーラシア大陸、北アフリカ
日本での主な生息地全国

ハコベの名前の由来

ハコベという名前は、もうひとつの呼び名である「ハコベラ」が転訛したものです。

その語源は「茎葉を広げた姿を現す”葉配り”という言葉が変化したから」、「万葉集に”波久倍良(はくべら)”という名前で登場したから」など諸説あります。

なお、ハコベの花は日光にあたると開き、日が陰ると閉じる習性があります。

この習性から、「アサシラゲ(朝白げ)」という別名も付けられました。

ハコベの花言葉

ハコベの花言葉は、「ランデブー」「密会」「愛らしい」です。

柔らかな茎葉をもつハコベは、鳥たちの好物でもあります。

ハコベを中心に鳥たちが集まる様子を、「ランデブー」や「密会」という花言葉で表しているのです。

一方、「愛らしい」はハコベが咲かせる花の姿を現したものと思われます。

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ハコベの特徴

ハコベの特徴は以下の通りです。

ハコベの自生地
ハコベの花の特徴
ハコベの葉っぱの特徴

花が咲く季節3~9月
実のなる季節
生活型越年草
生活様式地生
草丈・樹高100〜200mm
葉の形単葉(不分裂葉)
花のつき方集散花序
花の色
葉の色
繁殖方法
日照条件日向
水分の必要性必要
土の必要性必要

ハコベの自生地

ハコベは種類によって様々な場所に生息していますが、例えば代表的な種である「コハコベ」や「ミドリハコベ」、「ウシハコベ」などはユーラシア大陸・北アフリカ・日本全土と広く分布します。

主に田んぼや空き地、山野に自生していることが多いです。

ハコベの花の特徴

ハコベの花は径5mm程度と小さい、白色の5弁花です。

一見花びらが10枚あるかのように思えますが、うさぎの耳のように深く2裂しているため実際は5弁花となっています。

ハコベの葉っぱの特徴

ハコベの葉は互い違いに付いており、先端が尖った卵形をしています。

茎には毛が生えているのに対し、葉は両面とも無毛です。

また、茎の上部にある葉は無柄ですが下部にある葉には葉柄があります。

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歯磨き粉としても使用されるハコベの効能

ハコベは、昔から薬草として用いられることが多かった植物でもあります。

全草の絞り汁に塩を加えて煎った「はこべ塩」が有名で、歯ぐきの出血や歯槽膿漏の予防として江戸時代までは歯磨きに使われていました。

また、ハコベには浄血・整腸作用・利尿作用もあると言われています。

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ハコベと似た花の見分け方

左:ハコベ 中:コハコベ 右:ミドリハコベ

ハコベは世界で120種、日本国内で18種の仲間が存在すると言われています。

中でも外見が似ていたり、同列に語られることの多いハコベは以下の通りです。

ハコベとハコベラの違い
ハコベとコハコベの違い
ハコベとミドリハコベの違い

<比較表>

比較コハコベミドリハコベ
・白色
・5弁花
・雄しべは1~7本
・白色
・5弁花
・雄しべは4~10本
・雄しべの葯は紫褐色
・先端が尖った卵形
・無毛
・先端が尖った卵形
・裏面に毛がある
果実・長楕円形の蒴果
・種子にいぼ状の突起がある
・腎円形の蒴果
・種子に円柱状の突起がある
季節3~9月3~11月

ハコベとハコベラの違い

春の七草として有名な「ハコベラ」ですが、これはハコベの別名であるため呼び方以外の違いはありません。

ハコベラの方が古くから使われていた呼び方であり、それが転じてハコベという名前が生まれました。

ハコベとコハコベの違い

コハコベは「ハコベ」と呼ばれる植物の中でも代表的な種のひとつであり、一般的に「ハコベ=コハコベ」と認識されています。

ハコベ属特有の深く裂けた白い花びらから構成される5弁花を咲かせ、1〜7本の雄しべをつけています。

茎の片側には葉がありますが、葉は両面とも無毛です。

実は長楕円形の蒴果で、種子の表面にはいぼ状の突起があります。

ハコベとミドリハコベの違い

コハコベと同様、ミドリハコベも一般的に「ハコベ」と呼ばれている種のひとつです。

両者は非常によく似ており、花を見ただけで区別ができる人は多くありません。

違いとしては、無毛の葉をもつハコベに対しミドリハコベは裏面に毛がある葉をもっていることです。

また、花は4〜10本の雄しべがあり、葯が紫褐色になっています。

実は腎円形の蒴果で、種子の表面には円柱状の突起があります。

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ハコベが見れる場所・植物園

ハコベの目撃情報や、生育情報が確認された場所は以下の通りです。

朝日山公園
四季の森公園
小石川植物園
白野江植物園
など

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ハコベの目撃情報

SNS上に寄せられた、ハコベの目撃情報をご紹介いたします。

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ハコベに関するFAQ

ハコベについてよくある質問を集めてみました。

ハコベは食べることができますか?
ハコベにはどんな種類がありますか?

ハコベは食べることができますか?

ハコベに毒性はないため、食べることができます。

七草粥のひとつに使われたり、おひたしや胡麻和えなどに調理して食べられることが多いです。

軽く茹でることでシャキシャキとした食感を楽しむことできます。

ハコベにはどんな種類がありますか?

ハコベの代表的な種は「コハコベ」「ミドリハコベ」「ウシハコベ」などがあります。

世界では120種、日本国内では18種ほど存在します。

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ハコベの育て方

ハコベのガーデニング情報
ハコベの育て方カレンダー
ハコベの栽培方法

ハコベのガーデニング情報

ハコベはネットショップで種子や苗を購入するか、自生しているものから種子を採取して栽培を始めることができます。

生命力が強いので栽培は難しくありませんが、逸出しないように注意が必要です。

栽培難易度簡単
株間10~20cm
種まきの時期4~10月
発芽温度15~25℃
生育温度15~25℃

ハコベの育て方カレンダー

スクロールできます
時期1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
開花
植え付け、植え替え
種まき

ハコベの栽培方法

環境・土壌

ハコベは日当たり・水はけの良い環境を好みます。

ただし耐陰性・耐寒性に優れているため、日陰でも育てることは可能です。

芽出し

種まきの適期は4〜10月ですが、暑さに弱いため春か9月以降が特におすすめです。

日光に当たらなければ発芽しないため、覆土は薄めにしましょう。

定植

2月上旬〜3月下旬、または9月中旬〜11月下旬に行います。

肥料

生命力が強いため、肥料は必要ありません。

手入れ

水を与えすぎると根腐れを起こすため、霧吹きで薄っすらと湿らせる程度の水やりを行います。

花が終わって種を落としたら、根元から4〜5cm程度の部分まで切り取りましょう。

植替え

大きく育てる場合は定植と同様の季節に植え替えを行うべきですが、収穫を前提に育てるのであれば混み合ったままでも問題ありません。

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まとめ

春の七草として有名な「ハコベ」ですがその仲間は多く、日本国内に自生するものだけでも18種は存在します。

薬効があるだけでなく、食感が良いため単純な食材としても使うことができます。

ただし自生種は汚れている恐れがあるため、食べる場合は食用として流通しているものか自分で育てたものがおすすめです。

特別な手入れや肥料がなくても育つため、興味のある方はぜひ栽培に挑戦してみてください。

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