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ズダヤクシュ(喘息薬種)とは?特徴や花言葉、育て方など解説

ズダヤクシュ(喘息薬種)という一風変わった名前の山野草をご存知でしょうか。

森林内に生育し、パッと見ただけでは気付かないほど小さな花を咲かせます。

本記事ではズダヤクシュの花の特徴や名前の由来などについて、解説いたします。

記事後半では、ズダヤクシュの育て方も紹介していますので、参考にしてみてください。

目次

ズダヤクシュとは?

ズダヤクシュとはどんな野草なのか?

ズダヤクシュの基本情報について解説いたします。

ズダヤクシュの基本情報
ズダヤクシュの名前の由来
ズダヤクシュの花言葉

ズダヤクシュの基本情報

学名Tiarella polyphylla
英名false mitrewort ,foamflower , heart-leaf foamflower , allegheny foamflower 
和名ズダヤクシュ(喘息薬種)
別名・流通名
科名ユキノシタ科
属名ズダヤクシュ属
原産地日本、中国、台湾、インド、ブータン、ネパール、ミャンマー
日本での主な生息地北海道、本州(近畿地方以東)、四国

ズダヤクシュの名前の由来

ズダヤクシュという名前ですが、漢字で表記すると「喘息薬種」になります。

「ズダ」とは長野県木曾地方の方言で「喘息」という意味があり、ズダヤクシュの種は咳止めや喘息の薬として使われていました。

そのため、喘息の薬という意を込めて喘息薬種と名付けられたと言われています。

また、果実の形が頭陀袋に似ていることが由来という説もあるようです。

ズダヤクシュに関する資料の多くは前者の説を採用していますが、木曽地方の方言について調査をしても「ズダ」という言葉は確認できなかったため、正式な由来は謎に包まれています。

ズダヤクシュの花言葉

ズダヤクシュの花言葉は不明です。

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ズダヤクシュの特徴

ズダヤクシュの特徴は以下の通りです。

ズダヤクシュの自生地
ズダヤクシュの花の特徴
ズダヤクシュの葉の特徴

花が咲く季節6~8月
実のなる季節
生活型多年草
生活様式地生
草丈・樹高100〜400mm
葉の形分裂葉
花のつき方総状花序
花の色
葉の色
繁殖方法
日照条件半日陰、日陰
水分の必要性必要
土の必要性必要

ズダヤクシュの自生地

ズダヤクシュは日本・台湾・インド・ブータン・ネパール・ミャンマー原産の植物です。

日本国内では北海道や本州の近畿地方以東、四国の亜高山帯や深山、林縁に自生します。

環境としては、湿った日陰や半日陰を好みます。

ズダヤクシュの花の特徴

ズダヤクシュの花は5枚の花びらから成り、垂れさがった花柄の先についています。

白い色と相まって、水鳥のような外見です。

花の付き方は総状花序で、数個〜25個の花が付きます。

なお、外側にある白い鐘形の花びらに見える部分は萼で、実際の花弁は内側にある針状の白い部分です。

雄しべは10本あり、花の外にまで突き出るほどの長さがあります。

ズダヤクシュの葉の特徴

ズダヤクシュには「根出葉」と「茎葉」という2種類の葉があります。

根出葉は長さ20mm〜120mmの葉柄があり、腺毛が密に生えています。

一方で茎葉は互生しており、葉柄は根出葉よりも短いです。

2種類の葉における共通点は、心円形~広卵形で浅く5裂したモミジの葉を思わせる形状です。

また、どちらも両面の葉脈状に毛が生えており、縁には鋸歯があります。

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ズダヤクシュと似た花

同じユキノシタ科に含まれる花をはじめ、ズダヤクシュに似た外見の花は見受けられませんでした。

なお、「ズダヤクシュ属」に分類される花は、同じユキノシタ科の中でもズダヤクシュしか存在しません。

そう考えると、ズダヤクシュはかなり個性的な特徴をもつ花であると言えます。

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ズダヤクシュが見れる場所・植物園

ズダヤクシュの目撃情報や、生育情報が確認された場所は以下の通りです。

栂池自然園
尾瀬沼近辺
野反湖近辺
白馬村近辺
上高地近辺
戸隠森林植物園
など

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ズダヤクシュの目撃情報

SNSに寄せられた、ズダヤクシュの目撃情報をご紹介いたします。

長野県の方言が名前の由来という説が唱えられているだけあり、長野県での目撃情報が多く見受けられました。

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ズダヤクシュに関するFAQ

ズダヤクシュについてよくある質問を集めてみました。

ズダヤクシュは実はどんな形をしていますか?
ズダヤクシュは高山植物ですか?

ズダヤクシュの実はどんな形をしていますか?

ズダヤクシュの果実は、上と下で長さの違う心皮が特徴的です。

上の心皮が短く、下の心皮が長いため舟のような形になっています。

ズダヤクシュは高山植物ですか?

ズダヤクシュは亜高山帯にも自生する高山植物です。

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ズダヤクシュの育て方

ズダヤクシュのガーデニング情報
ズダヤクシュの育て方カレンダー
ズダヤクシュの栽培方法

ズダヤクシュのガーデニング情報

ズダヤクシュの種子は販売されていないため、多くの場合苗から栽培を始めます。

開花後は、株分けで増やすことができます。

栽培難易度普通
株間150mm~200mm

ズダヤクシュの育て方カレンダー

スクロールできます
時期1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
開花
植え付け、植え替え
肥料(鉢植え)
肥料(庭植え)

ズダヤクシュの栽培方法

環境・土壌

ズダヤクシュはやや湿り気のある環境を好むため、鉢やプランターに植えた場合は特に乾燥し過ぎないよう注意しましょう。

また、夏場は半日陰になるような場所で育てることをおすすめします。

土は水はけの良い用土を使いましょう。

赤玉土6:腐葉土(またはバーク堆肥)3:パーライト1の割合で混ぜたものがおすすめです。

定植

春または秋に定植を行います。

関東以西の温暖地で育てる場合、鉢やプランターに植え付けると季節によって栽培環境を変えることができるため安全です。

肥料

庭植えの場合、春先に緩効性肥料を少量与えるだけで十分です。

鉢やプランターに植えた場合は、定植や植え替え時に緩効性肥料を少量与えましょう。

その後は春と秋に緩効性の固形肥料を与えるか、月に2回程度の液肥を与えます。

手入れ

鉢植えの場合、土の表面が乾いたら水をたっぷりと与えましょう。

庭植えの場合は基本的に降雨に任せても問題ありませんが、極端に乾燥する時期は適宜水を与えてください。

枯葉や傷んだ葉などがあったら、放置せずに取り除きましょう。

植替え

庭植えの場合は4〜5年ほど植えっぱなしにしても問題ありませんが、株が混み合ってきたら春先頃に株分けを兼ねて植え替えましょう。

鉢やプランターで育てている場合、1年に1回の頻度で同じ時期に植え替えをします。

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まとめ

ズダヤクシュは変わった名前の植物ですが、その由来は長野木曾地方の方言にあると言われています。

咳止めの効果があることから、薬として用いられていたようです。

ズダヤクシュは園芸植物としても用いられることが多く、ECサイトや園芸ショップにて苗も販売されています。

土壌の乾燥に注意すれば栽培は難しくないので、興味のある方は是非ご自身で育ててみてください。

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