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クサボケ(草木瓜)とは?花や実の特徴から花言葉やボケとの違いまで詳しく解説

クサボケ(草木瓜)は、果実を生薬として使うこともあるバラ科ボケ属の植物です。

変わった名前が付いていますが、梅のように可憐で鮮やかな赤色をした花を咲かせます。

本記事ではクサボケの花や実の特徴から花言葉、ボケとの違いについても解説いたします。

目次

クサボケとは?

クサボケとはどんな野草なのか?

クサボケの基本情報について解説いたします。

クサボケの基本情報
クサボケの名前の由来
クサボケの花言葉

クサボケの基本情報

学名Chaenomeles japonica
英名flowering quince
和名クサボケ(草木瓜)
別名・流通名シドミ 、ノボケ 、コボケ
科名バラ科
属名ボケ属
原産地日本
日本での主な生息地本州~九州

クサボケの名前の由来

クサボケは、バラ科ボケ属の落葉低木です。

同じくボケ属の「ボケ」よりも樹高が低く、草のように生えることが名前の由来と言われています。

なお、漢字で「木瓜」と表記するボケは木になる果実がウリに似ていることからその名前が付けられました。

元々は「モケ」や「ボックワ」という読み方でしたが、転訛してボケになったという説があります。

クサボケの花言葉

クサボケの花言葉は、「平凡」「一目惚れ」「早熟」です。

山地の斜面に、草のように生えて控えめに花を咲かせる姿から「平凡」と付けられたものと思われます。

しかし鮮やかな色をした花は草の緑に映え、一目で咲いていると分かるため「一目惚れ」という花言葉も合います。

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クサボケの特徴

クサボケの特徴は以下の通りです。

クサボケの自生地
クサボケの花の特徴
クサボケの葉の特徴

花が咲く季節3~5月
実のなる季節10月、11月
生活型低木
生活様式地生
草丈・樹高300〜1000mm
葉の形単葉(不分裂葉)
花のつき方束生
花の色
葉の色
繁殖方法種、挿木
日照条件日向
水分の必要性必要
土の必要性必要

クサボケの自生地

クサボケは日本の固有種で本州〜九州にかけて分布していますが、特に関東や甲信越地方に多いです。

雑木林の縁や土手、やや標高が高い草原、山地の斜面などに自生します。

クサボケの花の特徴

クサボケの花は朱色に近い鮮やかな赤色の5弁花で、径30mm程度の大きさです。

葉脈に雄花と雌花が3〜5個束生することが多いですが、中には雌花しか付けない個体も存在します。

ボケの花よりも小さいですが、ふっくらとして梅を思わせる姿はよく似ています。

クサボケの葉の特徴

クサボケは、長さ20mm〜50mm・幅10mm〜35mmの倒卵形になった単葉が互生しています。

縁には鋸歯があり、長さ5mm〜13mm程度の葉柄をもちます。

また、早春に開く花よりも後に葉がつくことも特徴的です。

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クサボケと似た花

左:クサボケ 右:ボケ

クサボケは、類似種の「ボケ」とそっくりな外見をしています。

両者にはどんな違いがあるのか、以下より解説いたします。

<比較表>

比較クサボケボケ
・朱色に近い赤色の5弁花
・径25mm~30mm
・葉脈に3~5個束生する
・紅色に近い赤色の5弁花
・品種によって緋色、白色、複合色などある
・径25mm~35mm
・葉脈に数個束生する
・互生する単葉
・長さ20mm~50mm、幅10mm~35mm
・倒卵形
・縁に鋸歯がある
・互生する単葉
・長楕円形〜楕円形
・縁に鋸歯がある
・10mm〜23mm程度のハート形をした托葉が付いている
季節3~5月3月、4月

クサボケとボケの違い

クサボケとボケの大きな違いは、樹高の差です。

大きくても1m程度しか成長しないクサボケに対し、ボケは2mもの高さまで成長します。

花の色は同じ赤でも紅色に近い赤色をしていますが、緋色や白色、復職など様々な品種も存在します。

葉は長楕円形〜楕円形でクサボケと同じく鋸歯があり、10mm〜23mm程度のハート形をした托葉が付いていることも特徴です。

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クサボケが見れる場所・植物園

クサボケの目撃情報や、生育情報が確認された場所は以下の通りです。

植物多様性センター
愛知県植木センター
長居植物園
葛西臨海公園
鶴舞公園
小石川植物園
など

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クサボケの目撃情報

SNS上に寄せられた、クサボケの目撃情報をご紹介いたします。

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クサボケに関するFAQ

クサボケについてよくある質問を集めてみました。

白い花を咲かせるクサボケはありますか?
クサボケの実でお酒は作れますか?

白い花を咲かせるクサボケはありますか?

赤色以外の花を咲かせるものは、「ボケ」の園芸種である可能性が高いです。

クサボケの実でお酒は作れますか?

クサボケの実をお酒と氷砂糖で漬けると、果実酒になります。

漬けてから半年以上寝かせると、クサボケの良い香りが漂うお酒が完成します。

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クサボケの育て方

クサボケのガーデニング情報
クサボケの育て方カレンダー
クサボケの栽培方法

クサボケのガーデニング情報

クサボケはこじんまりとしたサイズや花の姿が可愛らしく、盆栽や園芸に人気な植物です。

小枝がトゲ状になっているため、手入れをする場合は注意しましょう。

栽培難易度普通
株間
種まきの時期
発芽温度
生育温度
耐寒温度5℃
耐暑温度

クサボケの育て方カレンダー

スクロールできます
時期1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
開花
植え付け、植え替え
肥料(鉢植え)
肥料(庭植え)

クサボケの栽培方法

環境・土壌

クサボケは年間を通して日当たりと風通しの良い場所を好みます。

ただし夏の高温期は半日陰に移動させ、土の乾燥を防ぎましょう。

土質にこだわらずとも十分に育ちますが、鉢植えの場合は主に赤玉土(小粒)を使い、鹿沼土や軽石小粒、腐葉土を配合すると水はけ・水持ちが良くなります。

芽出し

秋に種を赤玉土小粒などにまき、戸外で乾燥に気を付けながら管理すれば春頃には芽が出ます。

定植

定植は9月下旬〜11月下旬の間に行います。

庭に植え付ける場合は根鉢の大きさの倍になる深さ・幅の穴を掘り、腐葉土や完熟堆肥などを混ぜ入れましょう。

根鉢の周囲に水をたっぷりと注いだら、棒などでつついて根と土をなじませましょう。

ぐらつくようであれば支柱を立てます。

肥料

庭植えの場合は1月上旬~2月下旬に、緩効性の化成肥料や固形の発酵油かすを与えます。

鉢植えは花が終わった直後・6月・9月に1回ずつ粒状の化成肥料か、油かすと骨粉を混ぜて丸めたものを与えましょう。

手入れ

乾燥に弱いため、庭植えの場合は定植から2ヵ月の間と真夏や冬場の乾燥しやすい時期に水やりを行いましょう。

鉢植えの場合は土の表面が乾いたタイミングで水をたっぷりと与えます。

また、短い枝が多くなってくると混み合って日当たりと風通しが悪くなるため、11〜12月にかけて枝を切りましょう。

その際、花芽と葉芽を切らないよう注意が必要です。

植替え

鉢植えの場合は1〜2年に1回、9月下旬〜11月下旬の間に植え替えが必要です。

周りの土を半分程度落とし、古い根を3分の1ほど切り詰めてから一回り大きな鉢に植え替えましょう。

植え替え後は水をたっぷりと与え、落ち着くまでの2週間は直射日光が当たらない場所で管理します。

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まとめ

クサボケは変わった響きの名前が付いているものの、早春に鮮やかな赤色の花を咲かせる植物です。

ボケとよく似ていますが、樹高に大きな差が出るため区別は難しくありません。

乾燥に気を付ければ誰でも育てることができるため、自分の庭やお家の中でもクサボケの可愛い花姿を愛でてみてはいかがでしょうか。

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