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ミツバオウレン(三葉黄蓮)とは?葉や花の特徴、似た花の見分け方も解説

クローバーのような3枚の葉と、白く可愛らしい花が特徴的なミツバオウレン(三葉黄蓮)をご存知でしょうか。

山野や湿原、登山道などに自生することが多いですが、小柄なため素通りされることも少なくありません。

本記事ではミツバオウレンの葉や花の特徴から花言葉、似た花との見分け方について解説いたします。

目次

ミツバオウレンとは?

ミツバオウレンとはどんな野草なのか?

ミツバオウレンの基本情報について解説いたします。

ミツバオウレンの基本情報
ミツバオウレンの名前の由来
ミツバオウレンの花言葉

ミツバオウレンの基本情報

学名Coptis trifolia
英名Goldthread
和名ミツバオウレン(三葉黄蓮)
別名・流通名カタバミオウレン(片喰黄蓮)
科名キンポウゲ科
属名オウレン属
原産地日本、北半球
日本での主な生息地本州中部以北~北海道

ミツバオウレンの名前の由来

漢方薬に使われる薬草として有名な「オウレン」と似ていることに加え、葉が3枚あることからミツバオウレンと名付けられました。

なお、「黄蓮」と表記するオウレンは、太く発達した黄色い根茎をレンコンに見立てたことが由来となっています。

ミツバオウレンの花言葉

ミツバオウレンの花言葉は、「栄誉」です。

小柄で可憐な見た目に反して格好良い印象を与える花言葉ですが、北の地域で寒さを乗り越え、花を咲かせる姿を表す言葉としてはぴったりに思えます。

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ミツバオウレンの特徴

ミツバオウレンの特徴は以下の通りです。

ミツバオウレンの自生地
ミツバオウレンの花の特徴
ミツバオウレンの葉の特徴

花が咲く季節6~8月
実のなる季節
生活型多年草
生活様式常緑
草丈・樹高50〜150mm
葉の形3出複葉
花のつき方単生
花の色
葉の色
繁殖方法種、株分け
日照条件日向、半日陰
水分の必要性必要(普通~湿潤)
土の必要性必要

ミツバオウレンの自生地

ミツバオウレンは日本の本州中部以北〜北海道、海外では北半球の寒帯〜亜寒帯にかけて広く分布しています。

比較的寒い地域にある、亜高山帯~高山帯の針葉樹林内や林縁、湿地などに自生することが多いです。

ミツバオウレンの花の特徴

ミツバオウレンは、茎の先に上向きで花を咲かせます。

花びらのように見える白い部分は、蕾を包むように葉が変形した「萼片」という部分です。

実際の花は黄色く小さなさじ形の部分で、多数の雄しべと一緒に萼片の中央から出ています。

ミツバオウレンの葉の特徴

葉は根から伸びるように出ており、3出複葉という3つ葉のクローバーを思わせる形状をしています。

1枚の葉は長さ25mm・幅20mm程度あり、卵形で浅く3裂するか縁に鋸歯があります。

質感が硬く、光沢のある表面も特徴的です。

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ミツバオウレンと似た花

左:ミツバオウレン 中左:セリバオウレン 中右:ミツバノバイカオウレン 右:バイカオウレン

ミツバオウレンには外見の似た仲間が複数存在します。

ここでは似ている花とミツバオウレンの見分け方について、特徴をまとめた比較表と一緒にご紹介いたします。

ミツバオウレンとセリバオウレンの違い
ミツバオウレンとミツバノバイカオウレンの違い
ミツバオウレンとスミレバオウレンの違い
ミツバオウレンとバイカオウレンの違い

<比較表>

比較ミツバオウレンセリバオウレンミツバノバイカオウレンスミレバオウレンバイカオウレン
・白色で長楕円形の萼片
・黄色の花びら
・茎の先に1個付く
・花びら、萼片ともに白色
・茎の先に2~3個付く
・白色で楕円形の萼片
・黄色の花びら
・茎の先に1個付く
・白~淡紫色で長楕円形の萼片
・茎の先にまばらに付く
・白色で楕円形の萼片
・黄色の花びら
・茎の先に1個付く
・1回3出複葉
・浅く3裂する
・小葉は3枚で卵形
・2回3出複葉
・羽状に浅く裂ける
・3出複葉
・小葉は5枚
・茎は褐色
・ハート形でスミレに似る
・表面に光沢がある
・縁に鋸歯がある
・鳥足状複葉
・小葉は5枚
・表面に光沢がある
・縁に鋭い鋸歯がある
袋果で輪状に付く袋果で輪状に付く袋果で輪状に付く袋果で矢車状に付く
草丈50〜150mm200mm程度70~150mm150mm~300mm40mm~150mm
季節6~8月3月、4月5~8月6~7月4~6月

ミツバオウレンとセリバオウレンの違い

セリバオウレンは、セリのような形状をした葉が特徴的です。

2回3出複葉のためミツバオウレンよりも葉の付く茎が枝分かれしており、葉は1枚ごとに羽状に裂けています。

また、花は2〜3個付くこともミツバオウレンとの違いで、花弁・萼片ともに真っ白な色をしています。

ミツバオウレンとミツバノバイカオウレンの違い

名前・外見ともにミツバオウレンとよく似た種ですが、ミツバノバイカオウレンは褐色の茎に小葉を5枚付けるという違いがあります。

また、萼片はミツバオウレンよりも丸みがあり、梅の花を思わせる形状です。

ミツバオウレンとスミレバオウレンの違い

スミレバオウレンは、ハート形で光沢のある大きな葉が特徴的です。

白〜淡紫色の花を茎先に複数付ける、鑑賞用の品種となっています。

ミツバオウレンとバイカオウレンの違い

花や葉の付き方、実の付き方などミツバオウレンと共通点が多いバイカオウレンですが、鳥の足に似た形状の葉を5枚付けます。

また、1枚ごとに3裂しており縁にある鋭い鋸歯も特徴的です。

花は茎の先に1つだけ付きますが、白い萼片はミツバオウレンよりも丸みがあります。

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ミツバオウレンが見れる場所・植物園

ミツバオウレンの目撃情報や、生育情報が確認された場所は以下の通りです。

・八甲田大岳登山道
・森吉山周辺
幌延ビジターセンター
浄土平湿原
など

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ミツバオウレンの目撃情報

SNS上に寄せられた、ミツバオウレンの目撃情報をご紹介いたします。

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ミツバオウレンに関するFAQ

ミツバオウレンについてよくある質問を集めてみました。

ミツバオウレンは薬草ですか?
ミツバオウレンは英語で何と呼びますか?

ミツバオウレンは薬草ですか?

一般的に薬用とされるのはオウレンですが、アメリカでは合衆国北部に自生するミツバオウレンの全草を苦味健胃薬として用いることがあるようです。

ミツバオウレンは英語で何と呼びますか?

ミツバオウレンは英語で「Goldthread」です。

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ミツバオウレンの育て方

ミツバオウレンのガーデニング情報
ミツバオウレンの育て方カレンダー
ミツバオウレンの栽培方法

ミツバオウレンのガーデニング情報

ミツバオウレンは乾燥に注意すれば、自分で育てることもできます。

ここでは、ミツバオウレンの育て方をご紹介いたします。

栽培難易度やや難しい
種まきの時期3月、4月、10月

ミツバオウレンの育て方カレンダー

スクロールできます
時期1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
開花
植え付け、植え替え
肥料(鉢植え)
肥料(庭植え)
種まき

ミツバオウレンの栽培方法

環境・土壌

春と冬は日向、夏と秋は半日陰となるような適度に明るい場所を好みます。

土は水はけがよく、適度に湿り気のある肥沃な土壌がおすすめです。

耐寒性は強いですが、冬の乾いた北風と地面の乾燥を苦手とするため注意しましょう。

芽出し

ミツバオウレンは、実から採取した種をまくことで増殖が可能です。

発芽後、2年で開花します。

定植

庭植えの場合、樹木の下への定植をおすすめします。

肥料

春と秋に、希釈した液体肥料を2週間に1回施しましょう。

手入れ

極度の乾燥状態とならないよう注意し、土の表面が乾き始めたら水をたっぷりと与えましょう。

植替え

植え替えは2〜3年に1回の頻度で行います。

硬質赤玉土・硬質鹿沼土・軽石などを使った混合土で水はけ良く植えましょう。

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まとめ

薬草で有名なオウレンの仲間、ミツバオウレンは3つ葉のクローバーを思わせる葉が特徴的です。

他にもバイカオウレンやミツバノバイカオウレンなど外見が似ている種もありますが、花や葉の形状に注目すると簡単に見分けることができます。

登山道では目立たないものの、白く可愛らしい花を咲かせるミツバオウレンは観賞用としても適しています。

乾燥に注意すれば自分で育てることもできるため、興味のある方は栽培に挑戦してみてはいかがでしょうか。

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