ペラペラヨメナ(ぺらぺら嫁菜)というユニークな名前の野草をご存知でしょうか。
外来種ですがヒメジョオンに似た可愛い花を咲かせるため、園芸植物として人気です。
本記事では、ペラペラヨメナの花や葉の特徴から花言葉やヒメジョオンなどの似た花との見分け方について解説いたします。
記事後半では、ペラペラヨメナの育て方についても紹介していますので、最後までご覧ください。
ペラペラヨメナとは?
ペラペラヨメナとはどんな野草なのか?
ペラペラヨメナの基本情報について解説いたします。
・ペラペラヨメナの基本情報
・ペラペラヨメナの名前の由来
・ペラペラヨメナの花言葉
ペラペラヨメナの基本情報
学名 | Erigeron karvinskianus |
英名 | Mexican fleabane、Latin American fleabane、Santa Barbara daisy |
和名 | ペラペラヨメナ(ぺらぺら嫁菜) |
別名・流通名 | ペラペラヒメジョオン、メキシコヒナギク 、ゲンペイコギク(源平小菊) |
科名 | キク科 |
属名 | ムカシヨモギ属 |
原産地 | 中央アメリカ |
日本での主な生息地 | 本州(関東地方以南)~九州 |
ペラペラヨメナの名前の由来
ペラペラヨメナは葉がペラペラと薄いこと、花の姿がヨメナに似ていることが名前の由来と言われています。
なお、園芸種として流通しているペラペラヨメナは「ゲンペイコギク(源平小菊)」と呼ばれることもあります。
花の色が白とピンクの2パターンに分かれるため、源平合戦における源氏の白旗と平家の赤旗をイメージして付けられました。
ペラペラヨメナの花言葉
どちらも白色からピンク色に変化する花の性質が由来となっており、旅立つ人に贈りたくなるような花言葉です。
ペラペラヨメナの特徴
ペラペラヨメナの特徴は以下の通りです。
・ペラペラヨメナの自生地
・ペラペラヨメナの花の特徴
・ペラペラヨメナの葉の特徴
・ペラペラヨメナの種の特徴
花が咲く季節 | 5~11月 |
実のなる季節 | – |
生活型 | 多年草 |
生活様式 | 地生 |
草丈・樹高 | 200〜400mm |
葉の形 | 単葉(不分裂葉)、分裂葉 |
花のつき方 | 頭状花序 |
花の色 | ピンク、白 |
葉の色 | 緑 |
繁殖方法 | 種、株分け、挿芽 |
日照条件 | 日向 |
水分の必要性 | 普通 |
土の必要性 | 必要 |
ペラペラヨメナの自生地

ペラペラヨメナは中央アメリカを原産地としており、アフリカやヨーロッパ、アジアなどに広く分布しています。
国内では1949年に京都大学の標本庫の壁に生えていたことで初めて発見され、現在は本州の関東地方以南・四国・九州に帰化しています。
ペラペラヨメナの花の特徴





ペラペラヨメナは、茎の先に「頭花」という小さな花の集合体を付けます。
舌のような形をした舌状花が、中央に密集している黄色い筒状花を囲うという構成です。
舌状花は咲き始めの頃は白色ですが、しだいにピンク色へと変化するため同じ株に白色とピンク色が入り乱れています。
ペラペラヨメナの葉の特徴



葉は互い違いで茎に付いており、茎の下部に付いているものは3〜5裂しています。
全体的に葉には毛が生えており、灰色がかって見えることも特徴です。
ペラペラヨメナの種の特徴
ペラペラヨメナの種は、タンポポのように冠毛のついた楕円形をしています。
冠毛は長い毛と極端に短い毛が2列についており、風に乗って飛んでいきます。
ペラペラヨメナと似た花

ペラペラヨメナと同列に語られることの多い花と、それぞれの違いについて解説いたします。
・ペラペラヨメナとヒメジョオンの違い
・ペラペラヨメナとエリゲロンの違い
・ペラペラヨメナとアズールフェアリーの違い
<比較表>
比較 | ペラペラヨメナ | ヒメジョオン | アズールフェアリー |
花 | ・白い舌状花と黄色い筒状花 ・舌状花はピンク色に変化していく | ・白または淡紫色の舌状花と黄色い筒状花 ・色は変化しない | ・青みがかった紫色 |
葉 | ・茎の下部の葉は3~5列する ・毛が生えて灰色に見える | ・根出葉と茎葉の2種類 ・卵形で縁に鋸歯がある | ・茎の下部の葉は3~5列する ・毛が生えて灰色に見える |
季節 | 5~11月 | 6~10月 | 6~9月 |
ペラペラヨメナとヒメジョオンの違い

ヒメジョオンの花はペラペラヨメナとそっくりな頭花を付けますが、花の色は変化しないことが大きな違いです。
葉は根から伸びる「根出葉」と茎から伸びる「茎葉」の2種類があり、根出葉は卵形で縁に鋸歯があります。
茎葉は互い違いに付いており、縁に鋸歯があります。
ペラペラヨメナとエリゲロンの違い
エリゲロンとは、ペラペラヨメナやヒメジョオン、ハルジオンなど「キク科ムカシヨモギ属」の総称です。
市販されているペラペラヨメナは「エリゲロン」と呼ばれていることが多いですが、呼称以外に違いはありません。
ペラペラヨメナとアズールフェアリーの違い
アズールフェアリーは、エリゲロン(ペラペラヨメナ)を園芸用に品種改良した種です。
青みがかった紫色の頭花を咲かせますが、花の色以外の違いはありません。
ペラペラヨメナが見れる場所・植物園
ペラペラヨメナの目撃情報や、生育情報が確認された場所は以下の通りです。
ペラペラヨメナの目撃情報
SNS上に寄せられた、ペラペラヨメナの目撃情報をご紹介いたします。
ペラペラヨメナに関するFAQ
ペラペラヨメナについてよくある質問を集めてみました。
・ペラペラヨメナはどのように越冬しますか?
・ペラペラヨメナに毒性はありますか?
ペラペラヨメナはどのように越冬しますか?
ペラペラヨメナは常緑ですが寒冷地では冬になると地上部が枯れてなくなり、春になると再び芽吹きます。
ペラペラヨメナに毒性はありますか?
ペラペラヨメナに毒性は確認されていませんが、食用にされた前例もないため食べることは避けた方が安全です。
ペラペラヨメナの育て方
・ペラペラヨメナのガーデニング情報
・ペラペラヨメナの育て方カレンダー
・ペラペラヨメナの栽培方法
ペラペラヨメナのガーデニング情報
ペラペラヨメナは、ガーデニングを彩る花としても人気な植物です。
園芸用に改良された品種が数多く存在するため、自分の好みに合ったものを選んで育てましょう。
栽培難易度 | 普通 |
株間 | 25cm |
種まきの時期 | 4~5、9~11月 |
発芽温度 | 15~20℃ |
生育温度 | 15~20℃ |
ペラペラヨメナの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
開花 | → | → | → | → | → | → | ||||||
植え付け、植え替え | → | → | → | → | → | |||||||
肥料(鉢植え) | → | → | → | → | → | |||||||
肥料(庭植え) | → | → | → | → | → | |||||||
種まき | → | → | → | → | → |
ペラペラヨメナの栽培方法
環境・土壌
ペラペラヨメナは環境を問わず育ちますが、直射日光が6時間以上当たる日向が最も成長しやすいです。
土質は特に選びませんが、水はけの良い土が最も適しています。
芽出し
3〜4月または9〜11月上旬頃が種まきの適期で、ポットにまいてから水を切らさないように管理します。
本葉が出て根が回ったら、鉢や庭に定植しましょう。
定植
ペラペラヨメナは大きく育つため、25cm程度の株間をあけて定植します。
土の水はけが悪いようであれば、あらかじめ腐葉土を混ぜ込んでおきましょう。
肥料
基本的に、ペラペラヨメナは少ない肥料で育ちます。
春か秋頃に少量の緩効性化成肥料を施す程度に留め、与えすぎないよう注意しましょう。
手入れ
水やりについては庭植えであれば降雨に任せて問題ありませんが、鉢植えの場合は土が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。
多湿が苦手なので、蒸れているようであれば梅雨前に切り戻しを行って風通しを良くしましょう。
植替え
ペラペラヨメナは根詰まりを起こしやすいため、毎年1度は植え替えを行います。
増えすぎた場合は株分けをして、新しい用土に定植しましょう。
まとめ
ペラペラヨメナは変わった名前をしていますが、ヒメジョオンに似て可愛らしい花を咲かせる野草です。
園芸植物としても人気で、「エリゲロン」という呼び方で様々な品種が販売されています。
こまめな手入れがなくても比較的簡単に育つため、ガーデニング初心者の方にもおすすめな花です。
品種によって花の色や形状は異なるので、自分好みのペラペラヨメナを見つけて育ててみてはいかがでしょうか。
コメント