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コオニタビラコ(小鬼田平子)とは?特徴や名前の由来、育て方など解説

コオニタビラコ(小鬼田平子)という野草をご存知でしょうか。

名前だけではあまりピンとこない…と感じる方も多いかと思いますが、「ホトケノザ」とも呼ばれており、春の七草として有名な植物です。

本記事では、コオニタビラコの特徴や花言葉からよく似た花との見分け方まで解説いたします。

目次

コオニタビラコとは?

コオニタビラコとはどんな野草なのか?

コオニタビラコの基本情報について解説いたします。

コオニタビラコの基本情報
コオニタビラコの名前の由来
コオニタビラコの花言葉

コオニタビラコの基本情報

学名Lapsana apogonoides
英名Nipplewort
和名コオニタビラコ(小鬼田平子)
別名・流通名タビラコ(田平子)、ホトケノザ (仏座)
科名キク科
属名ヤブタビラコ属
原産地日本、朝鮮、中国
日本での主な生息地本州、四国、九州

コオニタビラコの名前の由来

コオニタビラコは、オニタビラコより小さいことからその名前が付けられました。

一方でオニタビラコは、「大きなタビラコ」という意味で名前に「オニ(鬼)」が用いられています。

一般的に、コオニタビラコを「タビラコ」として掲載する図鑑も多いです。

コオニタビラコの花言葉

コオニタビラコの花言葉は、「調和」「仲間と一緒に」です。

畑や田んぼのあぜ道などに花を咲かせるコオニタビラコですが、稲や他の野草の成長を害さずにひっそりと共存するその姿をよく表した言葉が付けられています。

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コオニタビラコの特徴

コオニタビラコの特徴は以下の通りです。

コオニタビラコの自生地
コオニタビラコの花の特徴
コオニタビラコの葉の特徴

花が咲く季節3~6月
実のなる季節
生活型越年草
生活様式地生
草丈・樹高40〜200mm
葉の形単葉(不分裂葉)、分裂葉
花のつき方散房花序
花の色
葉の色
繁殖方法
日照条件日向
水分の必要性必要
土の必要性必要

コオニタビラコの自生地

コオニタビラコは朝鮮半島や中国、日本を原産地としています。

日本国内では本州〜九州まで広い範囲にわたって分布しており、田んぼやあぜ道、畑などの湿地に自生していることが多いです。

コオニタビラコの花の特徴

コオニタビラコは、枝分かれした茎の上部で散房状に花を付けます。

6〜9個の舌状花のみから成る花で、花冠の長さは50〜62mm程度です。

鮮やかな黄色をしている花の姿はタンポポのようにも見えますが、筒状花(タンポポの中心部にあるような小花)はありません。

コオニタビラコの葉の特徴

コオニタビラコの葉は、根出葉と茎葉の2種類があります。

根出葉はロゼット状に出ており、長さは40mm〜100mmで羽状に分裂しています。

初春の水田では、ロゼット状の葉を地面に広げるコオニタビラコの姿を見ることができるでしょう。

茎葉は1〜3枚が互生しており、葉柄はありません。

コオニタビラコの若い葉は食用として使うことができ、七草粥にも「ホトケノザ」として入っています。

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コオニタビラコと春の七草ホトケノザは同じ植物

コオニタビラコは「ホトケノザ(仏の座)」とも呼ばれており、春の七草として有名です。

この別名は、ロゼット状になった葉の姿にちなんで付けられたものと言われています。

なお、別種で「ホトケノザ」が標準名とされているシソ科の野草も存在します。

こちらは茎を囲むように広がる葉の上に咲いた花の姿が、台座に仏が座っているように見えることから名付けられました。

しばしば混同されるコオニタビラコとホトケノザですが、コオニタビラコは黄色い花を咲かせるのに対し、ホトケノザは紫色の花を咲かせるため違いは一目瞭然です。

また、ホトケノザは食用として不向きなため、コオニタビラコの代わりに七草粥へ入れることはおすすめできません。

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コオニタビラコと似た花

左:コオニタビラコ 中左:オニタビラコ 中右:ヤブタビラコ 右:ヤクシソウ

コオニタビラコと外見が似ている花は複数存在します。

ここでは、コオニタビラコと似た花やそれぞれの見分け方などについて解説いたします。

コオニタビラコとオニタビラコの違い
コオニタビラコとヤブタビラコの違い
コオニタビラコとヤクシソウの違い

<比較表>

比較コオニタビラコオニタビラコヤブタビラコヤクシソウ
・黄色
・舌状花のみから成る
・黄色
・舌状花のみから成る
・黄色
・舌状花のみから成る
・黄色
・舌状花のみから成る
・根出葉はロゼット状に出て羽状に分裂する
・茎葉は互生する
・根出葉はロゼット状に出て羽状に分裂する
・茎葉は数枚が互生し、上にいくほど小さくなる
・傷付けると乳液が出る
・根出葉はロゼット状に出て頭大羽状に分裂する
・茎葉は互生する
・根出葉はスプーン形で、開花時に枯れる
・茎葉は互生し、長楕円形をしている
草丈40mm〜200mm200mm〜1000mm90mm〜500mm300mm〜1200mm
痩果で鉤がある痩果で白色の冠毛がある痩果冠毛や鉤はなく、先端がくぼんでいる痩果で白色の冠毛がある
自生地(日本国内)・北海道~九州
・道端、畑、田んぼなど
・北海道~沖縄
・道端や畑など日当たりが良い場所
・北海道~九州
・道端、田んぼのあぜ道、草地など
・北海道~九州
・日当たりが良いやや乾燥した草地
季節3~6月5~10月5~7月8~11月

コオニタビラコとオニタビラコの違い

オニタビラコは黄色い舌状花のみから成る花がそっくりですが、200mm〜1000mmとコオニタビラコよりも遥かに高い草丈が大きな特徴です。

また、茎や葉を傷付けると白い乳液が出てきます。

実も痩果という点は共通しているものの、先端に鉤が付くコオニタビラコに対し、オニタビラコは白色の冠毛が生えています。

コオニタビラコとヤブタビラコの違い

コオニタビラコは、道端や田んぼのあぜ道、草地などコオニタビラコよりも乾いた場所に自生しています。

また、草丈は90mm〜500mmと、オニタビラコほどではないもののコオニタビラコより高いです。

ロゼット状に出た根出葉は頭大羽状に分裂しており、形状が少し異なります。

コオニタビラコとヤクシソウの違い

ヤクシソウは日当たりが良く、やや乾燥した草地などに自生していることが多い種です。

草丈は300〜1200mmと高く、茎が直立しています。

根出葉はスプーン形で冬場は赤みを帯びますが、開花時には枯れてしまいます。

茎葉は互生する単葉で、長楕円形です。

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コオニタビラコが見れる場所・植物園

コオニタビラコの目撃情報や、生育情報が確認された場所は以下の通りです。

重井薬用植物園
昭和記念公園
衣笠山公園
・大正川河川敷公園
新治市民の森
など

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コオニタビラコの目撃情報

SNS上に寄せられた、コオニタビラコの目撃情報をご紹介いたします。

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コオニタビラコに関するFAQ

コオニタビラコについてよくある質問を集めてみました。

コオニタビラコは七草粥に使用しますか?
コオニタビラコの花弁の枚数は何枚ですか?
コオニタビラコの大きさはどれぐらいですか?

コオニタビラコは七草粥に使用しますか?

コオニタビラコは「ホトケノザ」として七草粥にも使われます。

ただし、シソ科で紫色の花を咲かせるホトケノザとは別物であるため注意が必要です。

コオニタビラコの花弁の枚数は何枚ですか?

コオニタビラコの花は6〜9枚の花びらで構成されています。

コオニタビラコの大きさはどれぐらいですか?

コオニタビラコは、40〜200mm程度の高さがあります。

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コオニタビラコの育て方

コオニタビラコのガーデニング情報
コオニタビラコの育て方カレンダー
コオニタビラコの栽培方法

コオニタビラコのガーデニング情報

コオニタビラコは自生している個体が減少している傾向にありますが、環境さえ整えればご自身で栽培することも可能です。

栽培難易度やや難しい

コオニタビラコの育て方カレンダー

スクロールできます
時期1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
開花
植え付け、植え替え
肥料(鉢植え)
肥料(庭植え)

コオニタビラコの栽培方法

環境・土壌

コオニタビラコは日当たりの良い湿地を好むため、家庭の中に「ビオトープ」を作れば栽培が可能になります。

土は田んぼの耕土下や河川敷の下層などにある、粘土質の「荒木田土」がおすすめですが、なければ赤玉土でも問題ありません。

常に適度な水分を維持できる環境を意識し、乾燥には注意しましょう。

定植

苗植えの場合、9〜10月の定植が適しています。

肥料

肥料は特に必要としませんが、元気がないようであれば春頃に液体肥料を与えましょう。

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まとめ

コオニタビラコは、春の七草「ホトケノザ」としても有名な野草です。

シソ科の野草で同じくホトケノザと名付けられた種がありますが、これは別物であり食用にも適さないため注意しましょう。

なお、日当たりが良く適度な湿度を保てる環境を用意することができれば自家栽培も可能です。

乾燥に十分注意しつつ、栽培に挑戦してみても良いでしょう。

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