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ヒメオドリコソウ(姫踊子草)とは?花言葉や蜜の食べ方も解説

ヒメオドリコソウ(姫踊子草)は花で飾った笠を被る踊り子のような姿をした野草です。

名前こそ知らずとも、道端や畑などで目にした方は多いはず。

本記事では、ヒメオドリコソウ(姫踊子草)の特徴や花言葉から外見がよく似たホトケノザとの違いも詳しく解説いたします。

ヒメオドリコソウの食べ方についても紹介していますので、興味のある方は参考にしてみてください。

目次

ヒメオドリコソウ(姫踊子草)

ヒメオドリコソウ(姫踊子草)とはどんな野草なのか?

ヒメオドリコソウ(姫踊子草)の基本情報について解説いたします。

ヒメオドリコソウ(姫踊子草)の基本情報
ヒメオドリコソウ(姫踊子草)の名前の由来
ヒメオドリコソウ(姫踊子草)の花言葉

ヒメオドリコソウ(姫踊子草)の基本情報

学名Lamium purpureum
英名Red deadnettle
和名ヒメオドリコソウ(姫踊子草)
別名・流通名サンガイグサ(三階草)
科名シソ科
属名オドリコソウ属
原産地ヨーロッパ
日本での主な生息地本州

ヒメオドリコソウ(姫踊子草)の名前の由来

ヒメオドリコソウは日本在来種の「オドリコソウ(踊子草)」と花の付き方などがよく似ており、かつサイズが小さいため「ヒメ(姫)」という言葉が付けられました。

ヒメとは「小さい」「可愛い」を意味する言葉でもあり、植物の名前に良く用いられています。

なお、オドリコソウという名の由来は、花の姿が笠をかぶった踊り子のように見えるからと言われています。

ヒメオドリコソウ(姫踊子草)の花言葉

ヒメオドリコソウの花言葉は「陽気」「愛嬌」「快活」「春の幸せ」です。

「陽気」や「愛嬌」、「快活」は花で飾った笠をかぶった踊り子のように可愛らしい見た目から付いたと花言葉と思われます。

また、3〜5月の暖かい時期に花を咲かせるヒメオドリコソウには「春の幸せ」という花言葉もピッタリです。

いずれにしても、全体的にポジティブなイメージの強い花言葉が付けられています。

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ヒメオドリコソウ(姫踊子草)の特徴

ヒメオドリコソウ(姫踊子草)の特徴は以下の通りです。

ヒメオドリコソウ(姫踊子草)の自生地
ヒメオドリコソウ(姫踊子草)の花の特徴
ヒメオドリコソウ(姫踊子草)の葉の特徴

花が咲く季節3~5月
実のなる季節
生活型越年草
生活様式地生
草丈・樹高100〜250mm
葉の形単葉(不分裂葉)
花のつき方輪散花序
花の色赤紫
葉の色緑、紫
繁殖方法
日照条件日当たりが良い場所を好む
水分の必要性必要
土の必要性必要

ヒメオドリコソウ(姫踊子草)の自生地

ヒメオドリコソウの原産地はヨーロッパですが、明治時代の中期より日本国内で発見されたと記録が残されています。

ヒメオドリコソウは外来種ですが日本国内では本州のほぼ全域に自生しており、道端や土手、畑など様々な環境で群生しています。

可憐な見た目に反して繁殖力が極めて高く、在来種の生育を阻む厄介な存在として駆除されることもあるのです。

ヒメオドリコソウ(姫踊子草)の花の特徴

ヒメオドリコソウの花は明るい赤紫色の「唇形花」で、兜の形をした上唇片と先が2裂した下唇片から成ります。

下唇片にある、濃いピンク色をした小さい斑点が特徴的です。

上部の葉の脇から外側に向かって複数の花が咲き、上から見ると放射状に並んでいることが分かります。

360°どの方向にも花を付けるため、様々な角度から楽しむことができる植物です。

ヒメオドリコソウ(姫踊子草)の葉の特徴

ヒメオドリコソウの葉は1〜2cm程度と短く、卵円形で鋭い鋸歯を持っています。

網目状になった葉脈はくぼんでおり、皴があるような見た目が特徴的です。

基本的に緑色をしていますが、上部の葉は暗紫色を帯びています。

シソ科に分類されるヒメオドリコソウの葉もいい匂いがしそうですが、実際は葉を揉むと独特な悪臭を放ちます。

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ヒメオドリコソウ(姫踊子草)は食べることができる野草?

ヒメオドリコソウはシソ科の植物なので、食べることができます。

地域によっては天ぷらや胡麻和え、おひたしなどで調理されているようです。

ただし葉は揉むと悪臭がするだけでなく、微毛が生えており食感が良くないためしっかりと下処理をしましょう。

ヒメオドリコソウ(姫踊子草)は花の蜜も甘くて美味しい

ヒメオドリコソウは葉や茎だけでなく、花にある蜜も味わうことができます。

蜜の糖度は50度以上と非常に甘いので、花を見かけた際は1つ摘んで根元から吸ってみましょう。

温暖な地域では1年中開花するヒメオドリコソウは、花が少ない時期においてミツバチの貴重な蜜の供給源でもあります。

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ヒメオドリコソウ(姫踊子草)に良く似たホトケノザ

左:ヒメオドリコソウ 右:ホトケノザ

同じくシソ科・オドリコソウ属に分類されるホトケノザは、ヒメオドリコソウによく似ている花として話題に上がることが多いです。

春の七草としても有名なホトケノザの開花時期は3〜6月でヒメオドリコソウと重なるため、並んで咲いている様子を見れば区別に迷ってしまうことでしょう。

ヒメオドリコソウ(姫踊子草)とホトケノザの違い

ヒメオドリコソウとホトケノザを見分ける際は、葉や花の特徴に注目してみましょう。

<比較表>

比較ヒメオドリコソウホトケノザ
唇のように小さい花が葉の脇から出ている・淡い赤紫色筒状の花びらが垂直に伸びている・濃い赤紫色
先の尖った卵円形・茎の周りに4枚の葉が対生する・上部は暗紫がかった色をしている円形・茎の周りを囲うように生える・全体的に緑色
季節3~5月3~6月

両者の違いとして特に分かりやすいポイントは、花の外見です。

ホトケノザの方が特徴的な花の形をしており、色が濃いためすぐに見分けることができるでしょう。

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ヒメオドリコソウ(姫踊子草)に関するFAQ

ヒメオドリコソウ(姫踊子草)についてよくある質問を集めてみました。

ヒメオドリコソウの花の色は?
白い花のヒメオドリコソウはありますか?
冬場のヒメオドリコソウはどんな状態ですか?
ヒメオドリコソウの密には毒がありますか?
ヒメオドリコソウの食べ方を教えてください
ヒメオドリコソウは薬草として使えますか

ヒメオドリコソウの花の色は?

ヒメオドリコソウの花は、淡い赤紫色をしています。

白い花のヒメオドリコソウはありますか?

白い花を咲かせる変異種として、「シロバナヒメオドリコソウ」と呼ばれるヒメオドリコソウが存在します。

冬場のヒメオドリコソウはどんな状態ですか?

冬場のヒメオドリコソウは「ロゼット」という姿で越冬します。

ロゼットは平たい葉がバラのような形状に展開した姿で、タンポポやヒメジョオンなども冬場はロゼットになります。

ヒメオドリコソウの密には毒がありますか?

ヒメオドリコソウは、蜜を含めて毒性が確認されたという論文はありません。

しかし道端に生えているヒメオドリコソウをむやみに摘み、そのまま口を付けて蜜を吸うことは控えましょう。

しっかりと汚れなどを落とさなければ、食中毒のリスクがあるからです。

ヒメオドリコソウの食べ方を教えてください

ヒメオドリコソウはよく洗い、あく抜きの処理を施したうえで「天ぷら」「胡麻和え」「おひたし」などに調理すると美味しく食べることができます。

ヒメオドリコソウは薬草として使えますか?

海外では民間薬に用いられることもあるようです。

イギリスの文献によると、ヒメオドリコソウには糖尿病・利尿作用・下剤・発汗作用・止血作用に効果があると言われています。

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ヒメオドリコソウの育て方

ヒメオドリコソウのガーデニング情報

ヒメオドリコソウはどんな環境でも生育可能な植物ですが、非常に強い繁殖力を持っています。

こぼれ種で大量に繁殖してしまうことがあるため、ご自身で育てる場合は開花後に花を摘みましょう。

栽培難易度
種まきの時期9月

ヒメオドリコソウの育て方カレンダー

スクロールできます
時期1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
開花
植え付け、植え替え
肥料(鉢植え)
肥料(庭植え)
種まき

ヒメオドリコソウの栽培方法

環境・土壌

ヒメオドリコソウの栽培は直射日光が6時間当たる日向、または3~5時間程度当たる半日陰が適しています。

芽出し

越年草のため、秋に発芽してから越冬して翌年に花を咲かせます。

定植

定植は3月下旬〜9月下旬頃に行います。

土質を選ばず育ちますが、水はけがよく有機質の豊富な土へがおすすめです。

自作する場合は赤玉土(小粒)5:腐葉土3:パーライト2に元肥を混ぜた培養土が良いでしょう。

肥料

堆肥がしっかりと入っていれば、肥料は不要です。

手入れ

比較的乾燥には強いですが、土が完全に乾燥しないように注意しましょう。

土の表面が乾いてきたタイミングで水やりを行います。

病害虫のリスクは低いですが、アブラムシやハダニが発生する場合もあるため見つけ次第駆除しましょう。

植替え

株分けをしながら植替えることで、楽に増やすことができます。

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まとめ

笠をかぶった踊り子のような姿が可愛らしいヒメオドリコソウは様々な環境に自生しており、食用とされることも多い野草です。

外見のよく似たホトケノザと区別するときは、花に注目すると分かりやすいでしょう。

比較的簡単に育てることができますが、繁殖力が強いため増えすぎないようお手入れすることが大切です。

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