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氷のような植物「シモバシラ(霜柱)」とは?特徴や花言葉、育て方など解説

「シモバシラ」と聞くと、冬場の土にできる霜柱のことを想像する方は多いはずです。

しかし、その霜柱とそっくりな花を咲かせる植物があることはご存知でしょうか。

本記事では、シモバシラ(霜柱)という植物について、生態や花言葉などの情報を解説いたします。

育て方もご紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。

目次

霜柱ではない!氷の花シモバシラとは?

冬場にふと土を見るとできている霜柱にそっくりな花、「シモバシラ(霜柱)」。

開花し始める9〜10月上旬ごろまで薄紅色の小さな花を茎先にたくさん付ける姿は可愛らしいですが、シモバシラと呼ばれる所以は冬の姿にあります。

茎先に付いた花が終わると、12月中旬〜2月にかけて枯れた茎から「氷の花」を咲かせるのです。

その氷の花が土にできる霜柱に似ていることが、名前の由来となっています。

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シモバシラとは?

シモバシラとはどんな野草なのか?

シモバシラの基本情報について解説いたします。

シモバシラの基本情報
シモバシラの名前の由来
シモバシラの花言葉

シモバシラの基本情報

学名Collinsonia japonica
英名
和名シモバシラ(霜柱)
別名・流通名
科名シソ科 
属名シモバシラ属
原産地日本
日本での主な生息地関東地方以西~九州

シモバシラの名前の由来

シモバシラは、冬になると枯れた茎の根元から白い花のような氷を付けます。

その氷が土にできるシモバシラに似ていることが、名前の由来となっています。

シモバシラの花言葉

シモバシラの花言葉は、「健気」です。

冬に茎や葉が枯れてもなお地中の根は活動を続け、美しい氷の花を見せる姿を表しているかのような花言葉となっています。

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シモバシラの特徴

シモバシラの特徴は以下の通りです。

シモバシラの自生地
シモバシラの花の特徴
シモバシラの葉の特徴

花が咲く季節9月、10月
実のなる季節
生活型多年草
生活様式地生
草丈・樹高400~700mm
葉の形単葉
花のつき方総状花序
花の色白、薄紅
葉の色
繁殖方法種、挿し木
日照条件半日陰
水分の必要性必要
土の必要性必要

シモバシラの自生地

シモバシラは日本固有種であるため、海外には自生していません。

関東地方以西〜九州にかけて分布しており、低山の森林内によく自生しています。

とくに、渓流の周辺で群落を作ることが多いです。

シモバシラの花の特徴

シモバシラは、9〜10月頃に花を咲かせます。

茎から水平に伸びる軸に、上を向いて白い小さな花が密集するその姿はブラシにも似ています。

花弁は釣鐘のような形をしており、そこから飛び出す雄しべも特徴的です。

シモバシラの葉の特徴

シモバシラの葉は、茎の節ごとに対生に出ています。

長さ80〜200mm程度の楕円形で、ツヤがなく縁には軽い鋸歯があります。

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氷の花ができる仕組みは?

シモバシラの「氷の花」は、12月中旬~2月にかけて見ることができます。

寒さが厳しくなってくるころ、地上部の葉や茎は枯れてしまいますが地中の根は活動を続けています。

その根から吸い上げられ、枯れた茎の隙間から噴き出してくる水分の結晶が氷の花の正体です。

ただし、「気温が氷点下にまで下がった早朝」「無風または風が弱いとき」「雨や雪が降っていないとき」という条件下でなければ氷の花はできません。

さらに日光が当たって気温が上がると溶けてしまうため、立派で美しい氷の花を観賞するタイミングとしては晩秋〜初冬の朝がおすすめです。

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シモバシラと似た花

左:シモバシラ 右:ルリトラノオ

シモバシラとよく似た花を咲かせる植物の種類と、見分け方をご紹介いたします。

シモバシラとエゾルリトラノオの違い
シモバシラとルリトラノオの違い

<比較表>

比較シモバシラエゾルリトラノオルリトラノオ
・白色
・花弁は釣鐘状
・茎から水平に伸びた軸に付く
・淡青紫色
・花弁が4裂する
・直立する軸に付く
・濃い青紫色
・花弁が4裂する
・直立する軸に付く
・長楕円形
・縁に鋸歯がある
・薄く柔らかい
・長楕円形
・縁に鋸歯がある
・裏面に毛がある
・厚く硬い
・三角形
・先端が鋭く尖る
・縁に鋸歯がある
季節9~10月6~8月7~8月

シモバシラとエゾルリトラノオの違い

エゾルリトラノオも、シモバシラに似て軸に小さな花を密集させています。

分かりやすい違いとしては花の付く軸が直立していること、花の色が淡い青紫色をしていることです。

また、葉が薄く柔らかいシモバシラに対し、エゾルリトラノオの葉はやや厚く硬いという特徴もあります。

葉の裏面は短毛が密集しており、白く見えます。

シモバシラとルリトラノオの違い

ルリトラノオはシモバシラやエゾルリトラノオと似た外見をしていますが、花の青紫色が鮮やかで濃いため簡単に区別が可能です。

また、葉は三角形に近い形状で先端が鋭く尖っています。

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シモバシラが見れる場所・植物園

シモバシラの目撃情報や、生育情報が確認された場所は以下の通りです。

神代植物公園
・高尾山付近
大船フラワーセンター
目黒自然教育園
神戸市立森林植物園
など

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シモバシラの目撃情報

SNS上に寄せられた、シモバシラの目撃情報をご紹介いたします。

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シモバシラに関するFAQ

シモバシラについてよくある質問を集めてみました。

シモバシラは高尾山で見ることができますか?
シモバシラはシソ科ですか?

シモバシラは高尾山で見ることができますか?

シモバシラは高尾山付近での目撃情報も多く寄せられています。

特に「もみじ台」北側巻き道周辺は、分かりやすい観賞スポットとして知られています。

シモバシラはシソ科ですか?

シモバシラはシソ科(シモバシラ属)に分類される植物です。

シモバシラの苗はどこのショップで販売されていますか?

charm 楽天市場店
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シモバシラの育て方

シモバシラのガーデニング情報
シモバシラの育て方カレンダー
シモバシラの栽培方法

シモバシラのガーデニング情報

シモバシラは園芸ショップや通販サイトなどで苗が販売されているため、自宅で育てることも可能です。

意外にも丈夫で栽培難易度が低く、初心者向けな植物でもあります。

栽培難易度簡単

シモバシラの育て方カレンダー

スクロールできます
時期1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
開花
植え付け、植え替え
肥料(鉢植え)
肥料(庭植え)

シモバシラの栽培方法

環境・土壌

本来、シモバシラは森林の中で自生する植物なので半日陰となる環境が最適です。

日当たりが良い場所は花つきがよくなりますが、真夏は直射日光で葉焼けするため注意しましょう。

土は一般的な土壌で問題ありません。

ただし鉢植えの場合は赤玉土と腐葉土をメインに、桐生砂で水はけ・水もちを調整しましょう。

定植

シモバシラの定植は、本格的に暑さが増す前の初夏頃に行いましょう。

肥料

庭植えの場合、定植前に緩効性肥料を土に混ぜ込んでおきましょう。

鉢植えの場合は生育期間に液体肥料を2週間に1回与えます。

手入れ

水やりは鉢植えの場合、土の表面が乾いたタイミングで行います。

冬場は地上部が枯れていますが、根は生きているため欠かさず水やりを行いましょう。

庭植えの場合は降雨に任せて問題ありませんが、夏場は乾燥させないように適宜水を与えることが大切です。

植替え

鉢植えの場合、根詰まりを起こしているようであれば植え替えを行いましょう。

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まとめ

シモバシラは、その名の通りシモバシラを思わせる「氷の花」を咲かせる野草です。

観賞スポットとしては高尾山周辺が有名ですが、植物園や公園などでも見ることができます。

氷の花は冬の短い期間、特定の条件が揃ったときにしかあらわれないレアな現象なので一見の価値は大いにあります。

園芸ショップや通販サイトなどで苗が販売されているので、自分で栽培に挑戦してみても良いでしょう。

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