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日本原産の多肉植物タイトゴメ(大唐米)とは?斑入りや種類から増やし方まで解説

タイトゴメ(大唐米)は、日本原産の多肉植物です。

厚い楕円形の葉がたくさん付いており、黄色い斑入りの品種は濃い緑色とのコントラストが魅力的です。

また、見た目の可愛らしさからガーデニングに取り入れられることも多くあります。

本記事では、タイトゴメの花や葉の特徴に加え、種類や増やし方についても解説いたします。

記事後半では、タイトゴメの育て方も紹介していますので、ご覧ください。

目次

タイトゴメとは?

タイトゴメとはどんな野草なのか?

タイトゴメの基本情報について解説いたします。

タイトゴメの基本情報
タイトゴメの名前の由来
タイトゴメの花言葉

タイトゴメの基本情報

学名Sedum oryzifolium
英名
和名タイトゴメ(大唐米)
別名・流通名
科名ベンケイソウ科
属名マンネングサ属
原産地日本、朝鮮
日本での主な生息地関東地方以西~奄美大島

タイトゴメの名前の由来

タイトゴメという珍しい響きの名前が付いていますが、漢字では「大唐米」と表記します。

大唐米とはベトナム原産のお米のことで、その粒に葉の形がよく似ていることが名前の由来です。

なお、大唐米の正しい読み方は「ダイトウマイ」とされていますが、植物名においてタイトゴメと読まれている理由は不明です。

タイトゴメの花言葉

タイトゴメの花言葉は「未練」です。

花言葉の由来は不明ですが、可愛らしい花や葉の外見とは裏腹に切ないイメージのある言葉が付けられています。

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タイトゴメの特徴

タイトゴメの特徴は以下の通りです。

タイトゴメの自生地
タイトゴメの花の特徴
タイトゴメの葉の特徴
タイトゴメはセダム属の1種類
タイトゴメは紅葉する多肉植物

花が咲く季節5~7月
実のなる季節
生活型多年草
生活様式地生
草丈・樹高50mm~120mm
葉の形
花のつき方集散花序
花の色
葉の色緑、赤
繁殖方法種、株分け、挿芽
日照条件日向
水分の必要性必要(乾燥~普通)
土の必要性必要

タイトゴメの自生地

タイトゴメは、日本または朝鮮半島を原産地とする多年草です。

日本国内では関東地方以西〜奄美大島にまで分布しており、海岸の岩などに生えています。

岩場を主な自生地としているため乾燥に強く、日当たりの良い場所を好みます。

タイトゴメの花の特徴

タイトゴメの花は黄色い5弁花です。

花は径10mm程度の小さなサイズで、星のような可愛らしい花を茎の先に3〜10個ずつ付けます。

雄しべは10本あり、やくは濃黄色です。

ごく短いですが、萼片には距があります。

タイトゴメの葉の特徴

多肉植物であるタイトゴメの葉は、ぷっくりとした円柱状で米粒のような形が特徴的です。

サイズは長さ3mm〜7mm、幅2mm〜4mmの互生する単葉で、枝の上部へいくにつれて密集する傾向があります。

基本的に濃い緑色をしていますが、冬になると紅葉します。

また、極まれに黄色い斑入りの葉をもつ種も存在します。

タイトゴメはセダム属の1種類

学名にも「Sedum」と付いているように、タイトゴメは「セダム属」に分類される植物です。

セダムとは「座る」という意味をもつラテン語が由来となっており、セダム属に分類される植物は基本的に岩石や壁などに着生する性質があります。

セダム属に分類される植物は全800以上も存在しますが、多くのセダム属は黄色い花を咲かせ、過湿に弱いです。

タイトゴメは紅葉する多肉植物

多肉植物が紅葉する様子をイメージする方は少ないと思いますが、タイトゴメは冬になると葉を真っ赤に染める性質があります。

冬のタイトゴメは体内の水分が少なくなることで、凍結を防ぎながらの休眠が可能になります。

体内の水分が少なくなると葉が閉じ始め、さらに少なくなると赤い色素が生まれるため紅葉するのです。

タイトゴメだけでなく、同じセダム属の「レッドベリー」や「オーロラ」なども紅葉します。

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タイトゴメと似た花

左:タイトゴメ 中左:白花タイトゴメ 中右:オカタイトゴメ 右:メノマンネングサ

タイトゴメと外見が似た花として挙げることができる品種は、「白花タイトゴメ」「オカタイトゴメ」「マンネングサ」「メノマンネングサ」です。

それぞれの見分け方と、特徴の比較表を以下よりご紹介いたします。

タイトゴメと白花タイトゴメの違い
タイトゴメとオカタイトゴメの違い
タイトゴメとメノマンネングサの違い

<比較表>

比較タイトゴメ白花タイトゴメオカタイトゴメメノマンネングサ
・黄色
・径10mm
・白色
・径10mm
・黄色
・径8mm
・黄色
・径10mm
・長さ3mm〜7mm、幅2mm〜4mm
・円柱状
・断面は円形
・長さ3mm〜7mm、幅2mm〜4mm
・円柱状
・断面は円形
・長さ6mm~18mm、幅2mm〜3mm
・長楕円形
・断面は半月形
・長さ5mm〜15mm、幅2~3mm
・円柱状
・断面はやや平たい円形
草丈50mm~120mm50mm~120mm40mm〜80mm100mm~150mm
季節5~7月5~7月5~7月5月、6月

タイトゴメと白花タイトゴメの違い

白花タイトゴメは、その名の通り白い花を咲かせるタイトゴメの仲間です。

花の色以外はタイトゴメとほとんど変わらないため、開花前に見分けることは困難と言えます。

タイトゴメとオカタイトゴメの違い

草姿・花ともにタイトゴメと似ている種が、オカタイトゴメです。

違いとしては、オカタイトゴメの草丈が40mm〜80mmと低い傾向にあることです。

花も径8mm程度なので、比較してみると小さいことが分かります。

また、葉を切ってみるとタイトゴメは切り口が丸くなるのに対し、オカタイトゴメは半月形になります。

オカタイトゴメの葉はやや角ばっている他、縁にある細かい突起も区別のポイントです。

タイトゴメとメノマンネングサの違い

メノマンネングサもタイトゴメと外見が酷似していますが、葉の長さが5mm〜15mmと少し大きい点が分かりやすい違いです。

草丈も100mm〜150mmと高い傾向にあります。

また、葉を切ってみると断面が比較的平たい円形になっています。

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タイトゴメが見れる場所・植物園

タイトゴメの目撃情報や、生育情報が確認された場所は以下の通りです。

元乃隅神社周辺
植物多様性センター
神代植物公園
・伊豆大島 西海岸
など

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タイトゴメの目撃情報

SNS上に寄せられた、タイトゴメの目撃情報をご紹介いたします。

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タイトゴメに関するFAQ

タイトゴメについてよくある質問を集めてみました。

タイトゴメの冬越しはどうしたら良いですか?
タイトゴメの葉が落ちるのは病気ですか?
タイトゴメは枯れますか?
タイトゴメの大きさはどれぐらいですか?

タイトゴメの冬越しはどうしたら良いですか?

冬の間は霜の当たらない場所で、保温せずに越冬させましょう。

ただしずっと屋内で保存すると日光不足となり葉焼けしてしまうので、できるだけ屋外で日光浴させておくことをおすすめします。

タイトゴメの葉が落ちるのは病気ですか?

タイトゴメは水を与えすぎると、葉が間延びして落ちやすくなります。

タイトゴメは枯れますか?

正しい管理ができていないと、枯れる可能性はあります。

タイトゴメの大きさはどれぐらいですか?

50mm〜120mm程度の高さがあり、鉢植えから庭植えまで対応できるサイズ感となっています。

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タイトゴメの育て方

タイトゴメのガーデニング情報
タイトゴメの育て方カレンダー
タイトゴメの栽培方法

タイトゴメのガーデニング情報

ぷっくりとした葉が可愛らしいタイトゴメは、管理のしやすさも相まって園芸植物としても高い人気を誇ります。

栽培難易度簡単
株間
種まきの時期3~5月、9月、10月
発芽温度
生育温度
耐寒温度-1~2℃
耐暑温度

タイトゴメの育て方カレンダー

スクロールできます
時期1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
開花
植え付け、植え替え
種まき

タイトゴメの栽培方法

環境・土壌

タイトゴメは日当たりや風通しの良い場所を好みます。

ただし高温多湿に弱いため、梅雨の時期は雨が当たらない場所で栽培しましょう。

寒さには強いため、凍らない程度であれば外に置いても問題ありません。

土は市販の多肉植物用の土がおすすめですが、自分で作る場合は赤玉土(小粒)5:パーライト3:腐葉土2の割合で組み合わせましょう。

定植

定植は春か秋に行いますが、秋の時点で寒さが厳しくなる地域にて育てる場合はおすすめできません。

肥料

肥料は特に与えなくても問題なく育ちますが、春と秋に多肉植物用の液体肥料を月1回与えても良いでしょう。

ただし、夏や冬は肥料を吸収せずに残してしまうため避けましょう。

手入れ

水やりの際は土がしっかりと乾いたのを確認したうえで、たっぷりと水を与えます。

春〜秋は10日に1回、冬は14〜20日に1回の頻度が目安です。

ただし過剰に水を与えると土が乾かず根腐れしてしまうため、1週間以上湿るような状態にならないよう注意しましょう。

植替え

植え替えも春と夏に行います。

鉢植えの場合は根が増えすぎると根詰まりを起こすため、2年に1回程度の頻度で植え替えましょう。

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タイトゴメの増やし方

タイトゴメは挿し木で簡単に増やすことができます。

20〜30mm程度の長さに切ったタイトゴメを土に刺すと、2週間程度で根付いてそのまま成長します。

なお、挿し木してから1週間程度は水やりを控えましょう。

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まとめ

タイトゴメは、ベトナム産のお米(大唐米)に似た葉が名前の由来となっている多肉植物です。

外見の似た花は複数存在しますが、花の色や葉の形、大きさなどに注目すると見分けることができます。

また、タイトゴメは見た目の可愛らしさと管理のしやすさから、園芸植物としても人気です。

鉢植えにしても良いですし、庭のグランドカバーやロックガーデンのアクセントとしても適しています。

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