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タニギキョウ(谷桔梗)とは?花や葉の特徴、似た花との見分け方など解説

非常に小柄で、白い鐘形の花を咲かせるタニギキョウをご存知でしょうか。

花のひとつひとつは小さいですが、群生している様は目を引きます。

本記事では、タニギキョウの花・葉の特徴などの基本情報と共に、ツクシタニギキョウなど似た花との見分け方について解説いたします。

目次

タニギキョウとは?

タニギキョウとはどんな野草なのか?

タニギキョウの基本情報について解説いたします。

タニギキョウの基本情報
タニギキョウの名前の由来
タニギキョウの花言葉

タニギキョウの基本情報

学名Peracarpa carnosa var. carnosa
英名
和名タニギキョウ(谷桔梗)
別名・流通名ヒマラヤタニギキョウ 、タイリンタニギキョウ(大輪谷桔梗)
科名キキョウ科
属名タニギキョウ属
原産地日本、ヒマラヤ~アジア、パプアニューギニア
日本での主な生息地北海道~九州

タニギキョウの名前の由来

キキョウ科であるタニギキョウは、谷や沢などの湿った場所に自生することが多い生態から「谷に咲くキキョウ」という意を込めてその名前がつきました。

とはいえ、キキョウよりもハコベの仲間に見えるような外見をしています。

タニギキョウの花言葉

タニギキョウの花言葉は「気品」です。

控えめながら、純白の可憐な花を咲かせるタニギキョウの姿を表現したような花言葉となっています。

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タニギキョウの特徴

タニギキョウの特徴は以下の通りです。

タニギキョウの自生地
タニギキョウの花の特徴
タニギキョウの葉の特徴

花が咲く季節5~8月
実のなる季節
生活型多年草
生活様式地生
草丈・樹高40〜250mm
葉の形単葉(不分裂葉)
花のつき方単生
花の色
葉の色
繁殖方法
日照条件日陰
水分の必要性必要
土の必要性必要

タニギキョウの自生地

タニギキョウは日本・ヒマラヤ~アジア・パプアニューギニアに分布しています。

国内では北海道~九州で見ることができ、山間部の森林の木陰に自生することが多いです。

渓流沿いや水のわく場所などで、よくコケに混じるようにして群落をつくっています。

タニギキョウの花の特徴

タニギキョウの花は茎の先端か、その近くの葉柄の基部から伸びた枝葉の先に上向きに1輪だけ付きます。

花冠が深く5つに裂けて鐘形をしており、ふつう白色ですが時に淡い紫色を帯びます。

タニギキョウの葉の特徴

葉は茎とやや間をあけて互生する単葉で、上部にいくほど大きくなり葉柄がありません。

一方、下部の葉にはハッキリとした葉柄を見ることができます。

長さ3〜38mm程度の卵円形をしており、縁には数個の丸い鋸歯があります。

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タニギキョウと似た花

左:タニギキョウ 中左:ヒナギキョウ 中右:キキョウソウ 右:カンパニュラ(釣鐘草)

タニギキョウに似た花は複数存在しますが、具体的にどのような違いがあるのでしょうか。

ここでは、タニギキョウに似た花の種類と見分け方について解説いたします。

タニギキョウとヒナギキョウの違い
タニギキョウとキキョウソウの違い
タニギキョウとツクシタニギキョウの違い
タニギキョウとカンパニュラ(釣鐘草)の違い

<比較表>

スクロールできます
比較タニギキョウヒナギキョウキキョウソウツクシタニギキョウカンパニュラ(釣鐘草)
・茎の先から葉腋から単生する
・白色・鐘形
・茎の先に単生する
・紫色
・星形
・葉腋から単生する
・濃い紫色
・星形
・タニギキョウより大きい
・茎の先から葉腋から単生する
・白色
・鐘形
・茎先に総状花序を出す
・紫、白、青、ピンク色
・鐘形
・長さ50mm
・互生する単葉
・円形
・縁に鋸歯がある
・下部の葉は葉柄がはっきり見える
・互生する単葉
・へら形
・縁は鋸歯がある個体とない個体がある
・葉柄がない
・互生する単葉
・円形
・縁に鋸歯がある
・葉柄がない
・互生する単葉
・円形
・縁に鋸歯がある
・下部の葉は葉柄がはっきり見える
・根出葉と茎葉
・披針形
・縁に鋸歯がある
草丈40〜250mm100〜500mm800mm50~100mm600〜800mm
季節5~8月5~8月5~8月4~5月5~7月

タニギキョウとヒナギキョウの違い

ヒナギキョウは道端の日当たりが良い場所に自生する種で、紫色の花冠が特徴的です。

5つに深く裂けた花冠は平らに開いており、星のような形をしています。

葉はヘラ形で細長く、タニギキョウとまったく異なる形状です。

タニギキョウとキキョウソウの違い

道端や荒地などで普通に見ることができるキキョウソウは、花冠が濃い紫色に染まります。

径15~18mmとタニギキョウよりも大きく、星形をしています。

葉は円形で縁に鋸歯があり、葉柄はなく基部が茎を抱くように付いています。

タニギキョウとツクシタニギキョウの違い

ツクシタニギキョウは花・葉ともにタニギキョウと非常によく似ています。

5~10cm程度しか成長しないため、タニギキョウよりも明らかに草丈が低いものはツクシタニギキョウと判断することができます。

タニギキョウとカンパニュラ(釣鐘草)の違い

カンパニュラは茎先に総状花序を出し、花は長さ5cmの鐘形をしています。

タニギキョウよりもはるかに大きな花を咲かせる種なので、区別は難しくありません。

葉は披針形で基部は茎を抱いており、縁に鋸歯があります。

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タニギキョウが見れる場所・植物園

タニギキョウの目撃情報や、生育情報が確認された場所は以下の通りです。

阿蘇くじゅう国立公園
(長野県)河童橋~明神間遊歩道
・万葉植物園
など

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タニギキョウの目撃情報

SNS上に寄せられた、タニギキョウの目撃情報をご紹介いたします。

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タニギキョウに関するFAQ

タニギキョウについてよくある質問を集めてみました。

タニギキョウは一年草ですか?それとも多年草ですか?
タニギキョウと似ている花が多いのですが、簡単にタニギキョウと判断できることはありますか?

タニギキョウは一年草ですか?それとも多年草ですか?

タニギキョウは多年草です。

タニギキョウと似ている花が多いのですが、簡単にタニギキョウと判断できることはありますか?

ほとんどは花の形状や大きさで区別が可能ですが、ツクシタニギキョウはよく似ているため草丈で判断しましょう。

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まとめ

とても小柄で控えめな花を咲かせるタニギキョウはつい見落としてしまいますが、よく見ると清楚で可愛らしい外見をしています。

キキョウ科というだけあって外見の似た花は多いですが、花の形状や大きさに注目すれば区別は難しくありません。

ただしツクシタニギキョウはほぼ見分けがつかないほど似ているため、草丈が低いかどうかを確認しましょう。

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