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ツリガネニンジン(釣鐘人参)とは?特徴や花言葉、育て方など詳しく解説

ツリガネニンジン(釣鐘人参)はニンジンのような根茎をもつ野草をご存知でしょうか?

ツリガネニンジンには、薬効があるだけでなく食べることもできます。

本記事では、ツリガネニンジンの花や葉の特徴から花言葉・似た花まで解説いたします。

記事の後半では、ツリガネニンジンの育て方についても紹介していますので、ご覧ください。

目次

ツリガネニンジンとは?

ツリガネニンジンとはどんな野草なのか?

ツリガネニンジンの基本情報について解説いたします。

ツリガネニンジンの基本情報
ツリガネニンジンの名前の由来
ツリガネニンジンの花言葉

ツリガネニンジンの基本情報

学名Adenophora triphylla var. japonica 
英名
和名ツリガネニンジン(釣鐘人参)
別名・流通名トトキ、ツリガネソウ、チョウチンバナ、ムケカシ、ナンシャジン
科名キキョウ科
属名ツリガネニンジン属
原産地日本、南千島、千島、サハリン、東シベリア
日本での主な生息地北海道~沖縄

ツリガネニンジンの名前の由来

ツリガネニンジンという名前は、漢方薬として有名な朝鮮人参のように太い根と、釣鐘のような形をした花の姿が由来と言われています。

また、別名の「トトキ」は朝鮮語に由来するツリガネニンジンの古い名前、「ムケカシ」はアイヌ語での呼び方です。

日本国内でも「ツリガネソウ」や「チョウチンバナ」など、地方ごとの方言によって呼び方が分かれることもあります。

なお、ニンジンという名前が付けられていますが野菜のニンジンの仲間ではありません。

ツリガネニンジンの花言葉

ツリガネニンジンには、「優しい愛情」「詩的な愛」「誠実」「大切な思い出」などの花言葉が付けられています。

共通して優しい印象のある言葉が付けられており、上品な紫色と愛らしい形をした花の姿によく合います。

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ツリガネニンジンの特徴

ツリガネニンジンの特徴は以下の通りです。

ツリガネニンジンの自生地
ツリガネニンジンの花の特徴
ツリガネニンジンの葉の特徴

花が咲く季節7~11月
実のなる季節
生活型多年草
生活様式地生
草丈・樹高200〜1000mm
葉の形単葉(不分裂葉)
花のつき方円錐花序
花の色紫、白
葉の色
繁殖方法種、株分け、挿芽
日照条件日向
水分の必要性必要
土の必要性必要

ツリガネニンジンの自生地

日本国内では北海道から沖縄にかけて、国外では千島やサハリン、東シベリアに分布しています。

山野や山地の草原、林縁などの管理された河川堤防などに自生していることが多いです。

環境としては、水はけと日当たりの良い場所を好みます。

ツリガネニンジンの花の特徴

ツリガネニンジンは茎頂部で円錐状に花を付けます。

花は多くの場合淡い紫色をしており、釣鐘のような形をして下向きに咲いた姿が特徴的です。

長さは8mm〜20mm程度で5裂しており、花柱は花冠と同じくらいかやや突き出すほど長い場合もあります。

ツリガネニンジンの葉の特徴

葉は根出葉と茎葉の2種類があり、根出葉は円心形で長い葉柄をもちます。

茎葉は基本的に3〜4輪生の単葉ですが、時に対生または互生する個体も見ることができます。

長さは20mm〜150mmで、線形から楕円形まで変化があります。

いずれにしても先端がとがっている他、縁の鋸歯とごく短い葉柄は共通している特徴です。

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ツリガネニンジンは食用としても親しまれている

ツリガネニンジンには毒性がなく、食用として重宝されてきた山菜という側面も持ちます。

しっかりと下処理を行えばえぐみが抜けてさっぱりとした味わいを楽しむことができるだけでなく、滋養強壮効果も期待できると言われています。

ツリガネニンジンの食べ方は様々で、代表的なレシピは以下です。

  1. ツリガネニンジンのシフォンケーキ
  2. ツリガネニンジンのフラワーシュガー
  3. ツリガネニンジンの混ぜご飯
  4. ツリガネニンジンのおひたし
  5. ツリガネニンジンの天ぷら

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ツリガネニンジンと似た花

左:ツリガネニンジン 中左:サイヨウシャジン 中:ハクサンシャジン 中右:ソバナ 右:イワシャジン

ツリガネニンジンは、外見のよく似た変種が多く存在する植物です。

ここでは、ツリガネニンジンに似た花の種類をご紹介いたします。

ツリガネニンジンとサイヨウシャジンの違い
ツリガネニンジンとハクサンシャジンの違い
ツリガネニンジンとソバナの違い
ツリガネニンジンとイワシャジンの違い

<比較表>

比較ツリガネニンジンサイヨウシャジンハクサンシャジンソバナイワシャジン
・円錐状花序
・花柱は花と同じくらいかやや突き出る長さ
・輪生する枝に1~数個付く
・円錐状花序
・花柱は花から長く突き出る
・互生または輪生する枝に1~数個付く
・裂片の付け根あたりが首れて壺形になることが多い
・密集した総状花序
・花柱は花から長く突き出る
・総状花序~円錐花序でまばらに付く
・花柱は花から突き出ない
・総状花序
・花柱は花から突き出ない
・根出用は円心形・茎葉は輪生し、線形~楕円形をしている茎葉は輪生し、線形~卵形をしている葉は輪生し、卵状披針形をしている葉は互生し、卵形をしている葉は披針形~広線形をしている
自生地(日本国内)・北海道~沖縄
・山野や山地の草原などに自生する
・中国地方、九州、沖縄
・山地に自生する
・本州中部地方以北、北海道
・高山地帯に自生する
・本州〜九州
・山地の林縁や沢沿いなどに自生する
・関東〜中部地方
・山地の湿った岩場に自生する
季節7~11月8~11月7~8月7~9月8~10月

ツリガネニンジンとサイヨウシャジンの違い

サイヨウシャジンは、ツリガネニンジンなどの基本変種とされている植物です。

全国的に分布しているツリガネニンジンに対し、サイヨウシャジンは中国地方・九州・沖縄と南寄りの地域に自生しています。

外見的な違いとしては、花冠がやや細い壺型であることと、長く突き出た花柱で区別が可能です。

ツリガネニンジンとハクサンシャジンの違い

「タカネツリガネニンジン」とも呼ばれるハクサンシャジンは、その名の通り高山地帯に自生することの多い種です。

本州中部地方以北や北海道に分布しており、草丈は300mm〜600mm、花の付き方は密集した総状花序になります。

ツリガネニンジンとソバナの違い

本州〜九州にかけて分布し、山地の林縁や沢沿いなどに自生することが多い種です。

草丈は500mm〜1000mmと、ツリガネニンジンよりも若干高くなりやすい傾向にあります。

また、ツリガネニンジンは葉が輪生するのに対し、ソバナは互生します。

花は茎1本ずつに出した花柄に付け、色は紫が少し強い傾向にあります。

ツリガネニンジンとイワシャジンの違い

イワシャジンは関東〜中部地方に分布し、山地の湿った岩場に自生することが多い種です。

茎葉は披針形~広線形で長さ50mm〜150mmの柄があり、根出葉は卵形をしています。

花柱は外に突き出ることはありません。

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ツリガネニンジンが見れる場所・植物園

ツリガネニンジンの目撃情報や、生育情報が確認された場所は以下の通りです。

六甲高山植物園
・八方尾根
夜の森公園
南相馬市東ヶ丘公園
多摩川
軽井沢雲場池
   など

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ツリガネニンジンの目撃情報

SNS上に寄せられた、ツリガネニンジンの目撃情報をご紹介いたします。

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ツリガネニンジンに関するFAQ

ツリガネニンジンについてよくある質問を集めてみました。

ツリガネニンジンは山菜ですか?
ツリガネニンジンの根はどんな形をしていますか?
白い花のツリガネニンジンはありますか?

ツリガネニンジンは山菜ですか?

ツリガネニンジンは滋養強壮の効果があるとして、食用にされることも多い山菜です。

ツリガネニンジンの根はどんな形をしていますか?

朝鮮人参のような形状をした、太い根をもっています。

白い花のツリガネニンジンはありますか?

紫色の花を咲かせることが多いですが、白い花のツリガネニンジンも時折見ることができます。

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ツリガネニンジンの育て方

ツリガネニンジンのガーデニング情報
ツリガネニンジンの育て方カレンダー
ツリガネニンジンの栽培方法

ツリガネニンジンのガーデニング情報

ツリガネニンジンは高温多湿に弱いものの、耐寒性には優れている植物です。

鑑賞用としてはもちろん、食用に育ててみても良いでしょう。

栽培難易度やや難しい
株間200mm
種まきの時期2~3月

ツリガネニンジンの育て方カレンダー

スクロールできます
時期1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
開花
植え付け、植え替え
肥料(鉢植え)
肥料(庭植え)
種まき

ツリガネニンジンの栽培方法

環境・土壌

ツリガネニンジンは、日当たりと風通りの良い場所を好みます。

夏場は高温多湿にならないよう日陰に移動させるべきですが、春の芽出し〜秋の生育期は基本的によく日に当てた方が健康的に育ちます。

土は水はけの良い用土が適しており、山野草の培養土がおすすめです。

ただしやや酸性の土を好むため、酸性用土である硬質の鹿沼土をベースに、日向土や桐生砂など水はけのよい土を3〜4割混ぜたものを使っても良いでしょう。

定植

ツリガネニンジンは挿し木でも増やすことができます。

茎先を100mm〜150mm切り取って葉を取り除き、水はけの良い赤玉土に挿しましょう。

土が乾かないよう管理すると2〜3週間程度で発根するため、発根したらプランターや庭に定植します。

肥料

肥料は春から秋の生育期に、月1〜2回液体肥料を与えます。

夏は暑さで弱っているようであれば肥料は与えず、秋の涼しくなってきた頃合いに再び与えましょう。

肥料をしっかり与えると花の色が濃くなりますが、与えすぎると根が傷む恐れがあるため注意が必要です。

手入れ

春から秋は土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。

冬は根出葉のみとなるため分かりにくいですが、枯れているわけではなく根はしっかりと生きているため湿らす程度の水を与えて乾燥を防ぎます。

植替え

鉢植えの場合、毎年1回は新しい用土で植え替えを行いましょう。

芽が出る直前の2〜3月が敵機で、芽の先端が地表すれすれの位置に来るように植えます。

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まとめ

ツリガネニンジンは、その名の通り釣鐘のような形をした花とニンジンのように太い茎が特徴的な山野草です。

毒性はなく、花や茎は様々な料理に使えるため食用としても重宝されています。

日当たりと風通しの良い場所であれば自家栽培も難しくないため、ご自身で育ててツリガネニンジンを鑑賞したり、料理に使ったりして楽しんでみてください。

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