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シュロガヤツリ(棕櫚蚊屋吊)とは?特徴や育て方から増やし方も解説

紙の原料として有名なパピルスの仲間、シュロガヤツリ(棕櫚蚊屋吊)という野草をご存知でしょうか。

本記事では、シュロガヤツリの花や葉の特徴から名前の由来など解説いたします。

記事後半では、シュロガヤツリの増やし方シュロガヤツリの育て方も紹介していますので、是非参考にしてみてください。

目次

シュロガヤツリとは?

シュロガヤツリとはどんな野草なのか?

シュロガヤツリの基本情報について解説いたします。

シュロガヤツリの基本情報
シュロガヤツリの名前の由来
シュロガヤツリの花言葉

シュロガヤツリの基本情報

学名Cyperus alternifolius
英名umbrella-plant、umbrella papyrus、umbrella sedge、umbrella palm
和名シュロガヤツリ (棕櫚蚊屋吊、棕櫚蚊帳釣) 
別名・流通名カラカサガヤツリ (唐笠蚊屋吊、唐笠蚊帳釣)
科名カヤツリグサ科
属名カヤツリグサ属
原産地マダガスカル
日本での主な生息地本州南部

シュロガヤツリの名前の由来

シュロガヤツリはカヤツリグサ科に分類される植物です。

加えて「シュロ(棕櫚または棕梠)」に似た掌状の葉を付けることから、シュロのようなカヤツリグサという意を込めてシュロガヤツリと名付けられました。

なお、別名の「カラカサガヤツリ」は放射状に広がる葉が唐傘を広げたような形をしていることが由来となっています。

シュロガヤツリの花言葉

シュロガヤツリの花言葉は、「言い表せない思い」です。

細長い総苞の中心から、数は多くとも小さくはっきりとしない小穂の印象を表した花言葉であると考えられます。

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シュロガヤツリの特徴

シュロガヤツリの特徴は以下の通りです。

シュロガヤツリの自生地
シュロガヤツリの花の特徴
シュロガヤツリの葉の特徴

花が咲く季節7~10月
実のなる季節
生活型多年草
生活様式地生
草丈・樹高600〜1200mm
葉の形
花のつき方小穂
花の色緑、茶
葉の色
繁殖方法種、挿木、株分け
日照条件日向
水分の必要性必要(普通~湿潤)
土の必要性必要

シュロガヤツリの自生地

シュロガヤツリはマダガスカル原産の植物ですが、1937年以前に渡来してから本州南部へと分布していきました。

元々観賞用として栽培されていましたが、逸出して現在は河川の岸辺など水気のある場所で自生しています。

シュロガヤツリの花の特徴

シュロガヤツリは葉腋から散形状の花序を出し、花火のような小穂を付けます。

小穂は淡い褐色を帯びた白緑色で、長さ5mm〜8mm・幅2mm程度の扁平な長楕円形です。

小穂が未熟な間は、緑色の金平糖をお皿に盛りつけたような姿にも見えます。

成熟するにつれて柄が伸び、苞葉の間からやや垂れてきます。

シュロガヤツリの葉の特徴

シュロガヤツリという名前の由来にもなった掌状の葉は、花を支える苞葉です。

苞葉は長さ100mm〜20mmの線形で、先端は尖っています。

また、シュロガヤツリには根出葉もありますが、葉身はなく鞘状となって茎を包んでいます。

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シュロガヤツリと似た花

左:シュロガヤツリ 中:ヤブレガサ 右:ミニパピルス

掌状に広がった苞葉が特徴的なシュロガヤツリですが、「ヤブレガサ」や「ミニパピルス」も似たような外見をしています。

ここでは、シュロガヤツリに似た2つの種の特徴と見分け方をご紹介いたします。

シュロガヤツリとヤブレガサの違い
シュロガヤツリとミニパピルスの違い

<比較表>

比較シュロガヤツリヤブレガサミニパピルス
・緑、茶
・茎先に花火のような小穂を付ける
・白色~淡紅色
・7~13個の筒状花から成る頭花を円錐状に付ける
・緑、茶
・茎先に花火のような小穂を付ける
苞葉が掌状に伸びる・根出葉と茎葉
・掌状の茎葉がある
・茎葉の縁に不揃いな鋸歯がある
苞葉が掌状に伸びる
草丈600〜1200mm700mm~120mm600mm~1200mm
季節7~10月7~10月6~8月

シュロガヤツリとヤブレガサの違い

ヤブレガサは、水気のある場所ではなく林内などに自生する野草です。

葉の形状は似ていますが、掌状になっている葉は茎葉で縁には不揃いな鋸歯があります。

九州産の個体は茎葉の腋にムカゴが付くこと、7〜13個の淡紅色をした筒状花から成る頭花を咲かせることも特筆すべき違いです。

シュロガヤツリとミニパピルスの違い

ミニパピルスは、草丈1000mm程度の湿地性の水生植物です。

パピルスの小型園芸種ですが、パピルスよりも少し幅が広い苞葉が特徴と言えます。

また、シュロガヤツリほど耐寒性は強くありません。

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シュロガヤツリが見れる場所・植物園

シュロガヤツリの目撃情報や、生育情報が確認された場所は以下の通りです。

帰化植物見本園
木場公園
・宜野湾市大山(水田地帯)
新潟県立植物園
など

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シュロガヤツリの目撃情報

SNS上に寄せられた、シュロガヤツリの目撃情報をご紹介いたします。

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シュロガヤツリに関するFAQ

シュロガヤツリについてよくある質問を集めてみました。

シュロガヤツリをメダカの水槽に入れても良いですか?
シュロガヤツリの高さはどれぐらいですか?
シュロガヤツリは外来種ですか?

シュロガヤツリをメダカの水槽に入れても良いですか?

シュロガヤツリは水気のある場所に自生する植物なので、水槽に入れても問題ありません。

メダカ池やメダカビオトープに植える園芸種としても人気です。

シュロガヤツリの高さはどれぐらいですか?

シュロガヤツリは600〜1200mm程度の高さまで成長します。

シュロガヤツリは外来種ですか?

シュロガヤツリはマダガスカル原産の外来種です。

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シュロガヤツリの育て方

シュロガヤツリのガーデニング情報
シュロガヤツリの育て方カレンダー
シュロガヤツリの栽培方法

シュロガヤツリのガーデニング情報

シュロガヤツリは地方の環境に左右されず、簡単に育てることができます。

ただし乾燥には弱いため、注意が必要です。

栽培難易度簡単
株間1,000mm
種まきの時期3~6月
発芽温度18~25℃
生育温度
耐寒温度2℃
耐暑温度35℃

シュロガヤツリの育て方カレンダー

スクロールできます
時期1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
開花
種まき

シュロガヤツリの栽培方法

環境・土壌

シュロガヤツリは日当たりの良い場所を好みます。

ずっと室内で育てていると葉色が悪くなるため、室外での栽培がおすすめです。

また、水や湿気に強く腰水栽培すると元気に育ちます。

芽出し

種から育てる場合、セルトレイにまいて5mm以下の覆土をしましょう。

発芽するまでは土が乾かないように管理します。

定植

種から育てている場合は、草丈が100mm程度の高さになってから植え付けましょう。

肥料

肥料は特に必要ありませんが、生育期に葉面散布肥料を与えるとより健康的に育ちます。

手入れ

葉が汚くなってきたら、葉茎の元から切って取り除きます。

植替え

鉢植えの場合、鉢の下から根が出てきたら大きい鉢に植え替えましょう。

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シュロガヤツリの増やし方

シュロガヤツリは種まきの他、株分けや挿し木で増やすことができます。

株分けの場合、5〜6月頃に株分けしたいシュロガヤツリを鉢から抜き取り、根に付いた土を落としてから清潔なハサミなどで根っこを切り分けましょう。

切り分けた根っこを新しい鉢に植え、日当たりと風通しの良い場所で管理しながらしっかりと根付くまで水やりを続けます。

挿し木の場合は春〜秋頃に、程度の良い茎を50mm程度切り取って土を入れた育苗ポットに挿しましょう。

発根するまで日当たりと風通しの良い場所で管理しながら、1ヵ月程度水やりを続けると発根します。

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まとめ

シュロガヤツリは、シュロを思わせる掌状の苞葉が特徴的な外来種の野草です。

目立つ花は咲かせませんが、水槽やビオトープなどに見ごたえをプラスする園芸植物としても活用できます。

簡単に成長するため栽培の難易度は低いですが、室内では失敗しやすいためできる限り外で乾燥に気を付けながら育てましょう。

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