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ヤマブキソウ(山吹草)とは?特徴や花言葉、ヤマブキとの違いなど詳しく解説

林内の明るい場所で、鮮やかな黄色の花を咲かせるヤマブキソウ(山吹草)。

野生種の数が年々減少しており、自治体によっては絶滅危惧種にしていしていることもある野草です。

本記事では、ヤマブキソウの花や葉の特徴から花言葉やヤマブキとの違いや育て方についても詳しく解説いたします。

目次

ヤマブキソウとは?

ヤマブキソウとはどんな野草なのか?

ヤマブキソウの基本情報について解説いたします。

ヤマブキソウの基本情報
ヤマブキソウの名前の由来
ヤマブキソウの花言葉

ヤマブキソウの基本情報

学名Hylomecon japonica
英名
和名ヤマブキソウ(山吹草)
別名・流通名タイリクヤマブキソウ(大陸山吹草)
科名ケシ科
属名ヤマブキソウ属
原産地日本、朝鮮半島、中国、シベリア東部
日本での主な生息地本州~九州

ヤマブキソウの名前の由来

ヤマブキソウは、「ヤマブキ」とそっくりな花を咲かせることが名前の由来とされています。

ヤマブキは花の特徴も名前もよく似た花ですが、別種の植物です。

ヤマブキソウの花言葉

ヤマブキソウの花言葉は、「すがすがしい明るさ」です。

ヤマブキソウが咲かせる花の色と、それを見た人々の気持ちを表しているかのような花言葉が付いています。

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ヤマブキソウの特徴

ヤマブキソウの特徴は以下の通りです。

ヤマブキソウの自生地
ヤマブキソウの花の特徴
ヤマブキソウの葉の特徴
ヤマブキソウの実の特徴

花が咲く季節4~6月
実のなる季節
生活型多年草
生活様式地生
草丈・樹高300〜500mm
葉の形奇数羽状複葉、3出複葉
花のつき方円錐花序
花の色
葉の色
繁殖方法種、株分け
日照条件日向~半日陰
水分の必要性必要(普通~湿潤)
土の必要性必要

ヤマブキソウの自生地

ヤマブキソウは日本・朝鮮半島・中国・シベリア東部を原産地としており、日本では本州~九州にかけて分布しています。

山野の林縁や落葉樹林など、樹林地の明るい場所に群生することが多いです。

しかし現在は採取や森林伐採により野生種が減少しており、一部の自治体では絶滅危惧種(レッドリスト)として掲載されています。

ヤマブキソウの花の特徴

ヤマブキソウは、4~6月にかけて上部の葉腋に花を1~2個付けます。

花は鮮やかな黄色の4弁花で、径30~40mm程度の大きさです。

ヤマブキソウの葉の特徴

葉は根から伸びる根出葉と、茎に付く茎葉の2種類があります。

根出葉は5~7個の小葉からなる奇数羽状複葉であるのに対し、茎葉は3出複葉で形状が異なります。

小葉は長さ15~50mm・幅12~30mm程度の広卵形~楕円形で、縁に切れ込みと鋸歯があります。

ヤマブキソウの実の特徴

花が終わると、長さ30~50mm・径3mm程度の直立した蒴果を付けます。

アブラナの実を細長くしたような形状です。

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ヤマブキソウと似た花

左:ヤマブキソウ 中左:ヤマブキ 中右:セリバヤマブキソウ 右:ホソバヤマブキソウ

ヤマブキソウと似た花といえばヤマブキというイメージが強いですが、他にも外見が似た近似種が複数存在します。

ここでは、ヤマブキソウに似た花の種類と見分け方について解説いたします。

ヤマブキソウとヤマブキの違い
ヤマブキソウとセリバヤマブキソウの違い
ヤマブキソウとホソバヤマブキソウの違い

<比較表>

スクロールできます
比較ヤマブキソウヤマブキセリバヤマブキソウホソバヤマブキソウ
・黄色
・径30~40mm
・4弁花
・黄色
・径30~50mm
・5弁花
・黄色
・径30~40mm
・4弁花
・黄色
・径30~40mm
・4弁花
・根出葉と茎葉
・根出葉は5~7小葉の奇数羽状複葉、茎葉は3小葉に分かれる
・広卵形~楕円形
・互生
・単葉
・縁が浅く裂けて鋸歯がある
・根出葉と茎葉
・根出葉は5~7小葉の奇数羽状複葉、茎葉は3小葉に分かれる
・小葉が深く裂けている
・根出葉と茎葉
・根出葉は5~7小葉の奇数羽状複葉、茎葉は3小葉に分かれる
・小葉の幅が狭い
草丈・樹高300〜500mm1000〜2000mm300〜500mm300〜500mm
生活型多年草低木多年草多年草
季節4~6月3~5月4~6月4~6月

ヤマブキソウとヤマブキの違い

ヤマブキは、低地から山地で見ることができる高さ1~2mの低木です。

花はよく似ていますが、ヤマブキソウは多年草なので全身を見れば容易に区別が可能です。

なお、花は5弁花なので花弁の枚数でも見分けることができます。

葉は単葉で互生しており、縁が浅く裂けて不揃いな鋸歯があります。

ヤマブキソウとセリバヤマブキソウの違い

ヤマブキソウの一品種であるセリバヤマブキソウは、セリのように深く裂けた葉が特徴的です。

花の特徴はヤマブキソウとほぼ同一であるため、葉の裂け方を見て見分けましょう。

ヤマブキソウとホソバヤマブキソウの違い

ホソバヤマブキソウもセリバヤマブキソウと同じく、ヤマブキソウの一品種です。

外見はかなり類似していますが、小葉はヤマブキソウよりも幅が狭いという違いがあります。

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ヤマブキソウが見れる場所・植物園

ヤマブキソウの目撃情報や、生育情報が確認された場所は以下の通りです。

藤沢えびねやまゆり園
野川公園
国営武蔵丘陵森林公園
神代植物公園
片倉城跡
など

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ヤマブキソウの目撃情報

SNS上に寄せられた、ヤマブキソウの目撃情報をご紹介いたします。

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ヤマブキソウに関するFAQ

ヤマブキソウについてよくある質問を集めてみました。

ヤマブキソウは実はどんな形をしていますか?
ヤマブキソウは高山植物ですか?

ヤマブキソウは実はどんな形をしていますか?

ヤマブキソウの実は線形で、アブラナの実を細長くしたような形をしています。

ヤマブキソウは高山植物ですか?

ヤマブキソウは低地の樹林地に自生する植物です。

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ヤマブキソウの育て方

ヤマブキソウのガーデニング情報
ヤマブキソウの育て方カレンダー
ヤマブキソウの栽培方法

ヤマブキソウのガーデニング情報

ヤマブキソウは園芸ショップなどで苗が販売されていることもあるため、入手すれば自分で育てることも可能です。

やや湿った場所を好む他、日当たりの管理に注意しましょう。

栽培難易度やや難しい
株間
種まきの時期6月、7月
発芽温度
生育温度
耐寒温度
耐暑温度

ヤマブキソウの育て方カレンダー

スクロールできます
時期1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
開花
植え付け、植え替え
肥料(鉢植え)
肥料(庭植え)
種まき

ヤマブキソウの栽培方法

環境・土壌

ヤマブキソウは朝日が当たる、半日陰の環境で育てましょう。

春は一日中日が当たる場所でも問題ありませんが、夏は日陰に移動して日焼けを防ぎます。

庭植えの場合は、常にある程度湿り気がある落葉広葉樹の下が最適です。

用土は元の土に腐葉土を3割ほど混ぜますが、砂質で乾きやすい場合は黒土などを混ぜて水持ちを良くしましょう。

逆に粘土質で湿りすぎる場合は、パーライトや赤玉土を混ぜて水はけを良くします。

芽出し

花が終わる6~7月頃、種を採取してすぐにまきましょう。

土を3~5mm程度被せて、翌春の発芽まで乾燥しないように管理します。

定植

先述した用土を使い、15cm程度土を盛り上げてから定植しましょう。

肥料

肥料は植え替え時に元肥としてリン酸とカリウムが多めの緩効性化成肥料を、3号鉢で2つまみを目安に施します。

その後は9月~10月上旬まで、週に1度草花用の液体肥料を1500~3000倍に薄めて追肥します。

ただし真夏の場合は3000倍に薄めて与えると良いでしょう。

庭植えの場合、春と秋は上記と同様に肥料を与えますが夏は不要です。

手入れ

庭植えの場合、ヤマブキソウがしおれていたらたっぷりと水を与えましょう。

鉢植えは常にある程度の湿り気を保つため、二重鉢にするか砂床を置いて暑さと乾燥から守ります。

植替え

毎年または1年おきに植え替えをしましょう。

種子から育てている場合は成長に合わせ、時期を問わず大きな鉢に植え替えます。

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まとめ

ヤマブキとよく似た花を咲かせるヤマブキソウですが、樹木ではなく多年草であることが大きな違いです。

他にもセリバヤマブキソウやホソバヤマブキソウなどの近似種も存在しますが、葉の形状をよく観察すれば見分けることができます。

適切に水分を管理すれば自宅の庭や鉢で栽培することも可能なので、園芸ショップなどから購入のうえ育ててみても良いでしょう。

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